NHKBS1のインタビューに答えて
パスを出す時に考えること
やっぱ、その状況ですよね。そういうの全部含めてただ相手にカットされずいかにちゃんと通すかだけを考えてやっていますけど。いかに試合で精度をあげるかということが重要なんで、それを練習で繰り返してやってるだけです。
今シーズン、自分が出したパスの中でこれが一番よかったというのは?
おぼえてないです。おぼえててもしょうがないしね。別に気にしてないので。いいパス出しても点につながんなきゃしょうがないし。
優勝へ向けて
別に優勝にかかわるから一生懸命やるわけじゃないし、それはプロとしてやっているわけだから、別にそこで一生懸命やるか、特別にやるかって問題じゃない。それじゃ、今まで適当にやってきたのかという問題だし。いつもと変わらないプレーをするだけなんで。
アナウンサーのコメント:中田らしいと言えば中田らしいんですが、「あんまり聞かれても、考えてないのでわからないんです」と言われてしまいました。
後で、雑誌「Number424」のインタビュー記事(金子達仁署名)で取り上げられたインタビューです。この金子記事では、上の「アナウンサーのコメント」が「解説者」になっていましたが、勘違いでしょう。ささいなことですが、読みようによってはアナウンサーのみならず、専門家である解説者もまた何らかのニュアンスを持って、中田を見ているというサインにとれます。Numberの評価は私の周囲ではたいへん高いものがあります。一つ一つの記事の質は「サッカーマガジン」を超えるでしょう。しかし、これも大メディアの一つ。影響力が強いだけに、私は警戒の目を持って読んでいます。例え、どんなに狭いものでもまず、自分の目と耳を信じたいから。(←えーらそー、何様のつもりか)
7月9日(水)2位決戦。Fはとにかく強いと思う。正念場。今日は「源氏を読む会」もさぼって来たんだ。ヒデよ、Fの代表ボランチをずたずたにしてくれ。アップ中は相当の汗をかいている。メンバーそろってのダッシュでは軽く、サポーターの声援にも見向きもせず。どこまでも態度のでかいこと。キックオフ寸前、ジーニョと握手する。
前半45分
両チームとも気迫充分。ジーニョのプレイを見ていて、ヒデのやりたいのはこれなんだなと思った。ジーニョとヒデ、サンパイオと明甫、山口と田坂。格では平塚のほうがどうしても見劣りがする。バウベルとロペス、服部と野口。今季の実績ではトップもFのほうが上か。さらにアツと反町、高田。これは比較してもしょうがないけど。
0分 | ジーニョのキープを田坂と包んで、ボール奪取。サンパイオがくっついてくる。 |
1 | 右サイド、スローイン。はたいて公文へ、早めのクロス、ロペス、ヘッドシュート。 |
2 | 中央で胸トラップ、左へすばやく展開。シュートまで行く。 |
3 | 左へ寄っていく。サンパイオがおいかけてくる。右へ移る。 |
4 | ジーニョのボールをカット。サンパイオのアタックをかわして、右サイド前へフィード。 |
5 | サンパイオがマークしてくる。 |
6 | サンパイオ、山口間のパスをカット。サンパイオの追撃をかわして、右の公文へ。反町。 |
7 | 明甫のカットを前へ。右展開をねらう。ロペスと合わず。 |
8 | 右ペナ前のFK。クラウジオ |
9 | 右CK。右足。左CK。右足ファー。 |
10 | 横浜のFK。一人で前に立つ。 |
11 | 反町からヒデへのパスをバウベルカット。追いかけて田坂とアツを囲むがファウル。 |
12 | 横浜の右FK。アツ。前に立つ。トラップからやや遠くにだしたのをサンパイオにとられる。 |
13 | GKからヒデを経由して進出した名塚。中央から右サイドを上がる公文へ浮き球のパス。公文センタリング、長い。 |
14 | 中央ドリブル後ろから山口のアタック、次のアタックも切り返して左サイド高田にフィード。センタリング反町ヘッド。 |
15 | サンパイオがぴったり。味方へ左の展開を指示。 |
16 | バウベルにアタック。 |
17 | ロペスからもらって右から中央に抜け、左の反町へ。 |
18 | 名塚へ指示。 |
19 | 右サイド深いところでファウルをとられる。 |
20 | 楽には通させてくれない。 |
21 | ロペスを壁に使ってサンパイオを抜く。 |
22 | ロペス奪取。ヒデには渡らない。ヒデから反町ロングシュート。 |
23 | 左サイドで高田と攻撃。ジーニョにさらわれる。タックルに行くがかわされる。 |
24 | 横浜攻勢。 |
25 | 田坂・高田とジーニョを包むがとれない。 |
26 | 田坂上がる。 |
27 | 左サイドからのFK、高田。中央で2列目で待つ。 |
28 | サンパイオにアタック、バランスを崩す。ヒデがあたり負けるのはここのところ見たことがない。 |
29 | 横浜のFK、ジーニョ。ペナルティアークやや左から。壁の左端に立つ。 |
30 | アツのドリブルにアタックするが、かわされる。 |
31 | 反町に対して、大嶽ファウル。YC。30bFKクラウジオ。中央前で待つ。 |
32 | 左CK。右足、ファーGK。 |
33 | 公文、クラウジオ、ヒデロングで中央へ。野口から、ロペスシュート。宇宙開発。 |
34 | ドリブル独走。サンパイオに後ろから倒される。20bFKクラウジオ。両膝に手をあてて休む。このポーズも珍しい。 |
35 | 服部のYCの間、給水。 |
36 | ドリブル、アツの深いスライディングでとられる。 |
37 | クラウジオに何か言う。田坂に指示。 |
38 | 中央、3人に包まれる。抜け出しそうだが、サンパイオの後ろ足に当たる。横浜ゴール前に迫る。 |
39 | 名塚の左サイド平塚攻勢。左やや後ろで戦況を見る。 |
40 | ロペスへのスルー通らず。ジーニョにカットされる。 |
41 | 野口の決定的シュート。DFクリア。 |
42 | 横浜のすごいパス回し、ジーニョのドリブル。 |
43 | サンパイオのマークやジーニョのチェックでヒデははたき役。公文にはたく。 |
44 | 飛び上がりながら右足インでまたしたを通して、明甫へ。明甫カットされる。服部が倒れている間、ジーニョに話しかける。直後、ジーニョにアタック。 |
45 | 横浜のFK。ペナ・アーク上、29分よりもやや中央からジーニョ左足。壁の左端に立つ。左すみに決められる。 |
後半45分
だるそうな様子で、ピッチに現れ、一番最後に円陣に入る。山口と話す。
0分 | 中央で左右へのはたき役。明甫突破。30b間接FK、クラウジオ。ペナ内オフサイドの位置で待つ。 |
1 | クラウジオのキック、ポストに当たる。惜しい。 |
2 | 左サイドFK、右足。 |
3 | 小島キック。左からと指示を出しているのにキックは右へ。バウベルのこわいシュート。 |
4 | 明甫から左サイドでもらってロペスへ。サンパイオのうまい処理。 |
5 | クラのクリアをペナ前でもらい切り返して田坂,CCのロペスから野口中央にあがってもらい、 |
6 | 左のペナからFK。右足でゴールねらうが、上へ。 |
7 | 左ポケットから抜け出し、明甫へパス。 |
8 | 小島のキック。期待してないよという様子。 |
9 | 左からの攻撃。後ろに回して、右に走る。 |
10 | 左の反町へ、浮き球でゴールラインぎりぎりに落とす。絶妙。 |
11 | GKから左下でもらう。山口チェックに来る。倒される。 |
12 | 左へ展開。高田頑張って、センタリング。ロペスせるDFクリア、左CK。 |
13 | CK中央へ浮き球。ゴール前混戦。DFクリア、右CK、高田。 |
14 | 左CK、右足ファー。楢崎の頭を越す。高田飛び込む。かすった。 |
15 | 平塚、ロペスをポストに攻勢。左CK、右足。 |
16 | サンパイオのアタックをかわして、センタリング。野口さわれず。 |
17 | 横浜左に展開。左へ寄る。F左奥FK、ジーニョ。壁に入る。埜下ヘッディングSH。 |
18 | 平塚、前がかり。ロペスと壁パスをねらうが、ロペ失敗。 |
19 | 左の反町、逆サイドヒデに展開。ヒデ浮き球でロペスへ。惜しい。 |
20 | 左でサンパイオにからまれる。なんとかつなぐ。 |
21 | バウベル、山口に囲まれるが、ターンして抜く。センタリング。 |
22 | 左CK、右足。GKフィスティング。反町、西山と交代。 |
23 | 平塚、右から攻勢。田坂センタリング。 |
24 | 平塚、右攻め。右CK、右足。 |
25 | 横浜カウンター。大嶽センタリング。 |
26 | ジーニョにからむ。押し戻す。 |
27 | 田坂からヒデ、田坂、ロペスへ。SH失敗。 |
28 | 中央から公文へ、右センタリング。 |
29 | 中から左西山へ浮き球。SH失敗。左スローインから高田へスルーパス。ペナルティ内で倒れる。 |
30 |
右中よりのFK、右足。ロペスのダイビングヘッド。ゴーール。値千金。いや1000円。 |
31 | パス全体に回らない。攻めてはいるが。 |
32 | 味方浮き球のパスに後方から。 |
33 | 平塚攻めてはいるが、くずせない。ヒデは動き少ない。加茂の「ここから」の声が聞こえそう。 |
34 | ジーニョ、一発で守勢を打開。左奥へ。 |
35 | 中央をドリブル独走。ロペスへそっと丁寧なパス。ロペス打たず。パス失敗。 |
36 | サンパイオに激しいアタックを受けるが、アドバンテージ。 |
37 | 右からのセンタリング流れてしまう。 |
38 | 右サイドの混戦。明甫レッドカード。山口がボールをキープしたまま倒れたところを足で掻き出そうとしたように見えたが。 |
39 | 中田はなだめに入る。振り向いて審判のレッドカードを見て、天を仰ぐ。 |
40 | 名塚と壁、スルーパスに正確性なし。 |
41 | 山口に倒される。 |
42 | 横浜の左CK。中央前よりに位置するが、サンパイオがぴったりくっついて離れない。 |
43 | 横浜右CK。 |
44 | 横浜、左奥で回す。ジーニョ、キープ。時間を使う。 |
45 | サンパイオどこまでもついてくる。体をうまく使って浮き球をとるがパスをカットされる。ジーニョ、ドリブルで時間を使う。 |
ヒデはプラジルでもできると思う。しかしセレソンにはなれないだろう。レベルはバウベル(代表にはなってないよね)である。ジーニョやサンパイオの真骨頂は後半30分、平塚のゴール後に表れている。34分・45分のジーニョのキープ、残り15分ヒデを密着マークしたサンパイオ。大事な試合の一点差、残り時間わずかのところで何をすればいいのかわかっている。そして、それを実行できる体力と技術。これがワールドチャンピオンのセレソンなんだろう。代表のトルコ戦だったか、TV中継の音声で加茂監督の「ここから」というヒデへ向けての声が聞こえた。後半30分くらいだったと思う。ヒデ20歳、ジーニョ30歳。あと10年、経験を積めばこの域に達するのか。それともこの子はここが限界なのか。