荏原製作所藤沢工場にある産業廃棄物焼却炉の排煙からダイオキシンを取り出した廃水が未処理のまま市内雨水管に排出され引地川が汚染されていた。
**発覚・立ち入り・操業停止**
2000年2月16日に採水された稲荷雨水幹線出口(引地川の高名橋)の検体より8100pg-TEQ/Lのダイオキシンを検出されたとの報告を委託先の調査機関から藤沢市が受けたのが2000年3月21日(火)。3月23日(木)藤沢市と神奈川県は荏原製作所藤沢工場に立ち入り、汚染源と考えられる焼却炉の運転を停止させる。**3万8千倍**
県の調査-3/23採水分-では稲荷雨水幹線流入部(雨水系排水)で10000pg-TEQ/L、終末処理場から出た排水と合流するさらに下流の稲荷雨水幹線合流部(雨水と処理水の合流部)で38000pg-TEQ/L(同日の藤沢市調査でも27000pg-TEQ/L)を検出。また大元の焼却場スクラバー廃水からは3/24採取分で98000pg-TEQ/Lのダイオキシンを検出された。
38000pg-TEQ/Lは公共水域での測定値としては過去最高と新聞に報じられた8100pg-TEQ/Lを遥かに超える。環境基準値1pg-TEQ/Lの38000倍のダイオキシンが7年間に渡って流し続けられていたことになり、河川・魚・地下水などへの影響と市民への短期・長期の健康被害が心配されている。
ダイオキシンが肉などの脂肪に蓄積され、脂肪分の多い食事をする人は、がんになる危険性がこれまでの推定より10倍高い、とする米環境保護局(EPA)の報告書案が5月17日あきらかになったと朝日新聞が報じています。ダイオキシンを発ガン物質と結論づけたのははじめてで、低濃度でもホルモン様物質として子供の成長を妨げ不妊を招くという。(00/5/20 朝日新聞webより)
また県の立ち入り調査によって荏原製作所の他の廃水については、ガス化溶融炉で98pg-TEQ/L、化学分析棟で14pg-TEQ/L、総合研究所では55pg-TEQ/Lのダイオキシンが検出された。**市と市民の意識**
市は、稲荷雨水幹線の洗浄を荏原に行わせただけで、河川に対して禁漁・立ち入り禁止・汚染源の除去、健康被害調査などの措置をとっていない。これで市民の安全を守ったことになるのだろうか?ただちに周辺井戸の使用禁止・引地川の一部立入禁止・禁漁としてから検査を実施しその結果安全が確認されたあとに措置を解除するのが事故や災害対策の原則のはず。藤沢市の緊急時対策に大きな問題があった。
また38000倍の汚染が7年間続いても市民生活になんら支障は出ないなら、市民の出すゴミからダイオキシンを出さないようにという市民意識は鈍くなる。
市と市民の問題解決に向けた確固とした姿勢は、市の焼却場・最終処分場と市民のゴミ排出問題へと必ず戻ってくる。今回の事件が未来の環境を次世代に残すための「災い転じて福」になることを願う。
(00/5/17記)
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企業・市・県・国の電話連絡先
| ◎藤沢市環境部 環境保全課 0466-25-1111(内線)3130 |
| ◎荏原製作所・広報チーム TEL:0120-033-569 FAX:0120-113-172 ebarad@ebara.co.jp |
| ◎神奈川県引地川水系ダイオキシン汚染問題総合相談窓口 045-210-4170,4171(神奈川県環境農政部大気水質課) |
| ◎環境庁 (問い合わせ先)03-3581-3351 環境庁水質保全局水質規制課 課 長 吉田徳久 (6640) 課長補佐 川端毅生 (6643) 水質管理課 課 長 小沢典夫 (6630) 課長補佐 内藤克彦 (6631) |
地図(出所)
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