藤沢市議会定例会 平成10年6月19日

 最新の市議会議事録より、見出し()を付加して、質問と答弁が対応するように編集しました。


(1)水質・潮の流れ・土砂の堆積の調査について
質問:高松みどり議員
 なぎさは、自然のはかり知れないほど大きな浄化装置です。そのなぎさを9,500平米壊されますし、防波堤や護岸によって潮の流れや水の動きなども変化するために水質、潮の流れ、土砂の堆積など、どうなるか十分調査すべきですが、どうでしょうか。

答弁:上田哲夫助役
 1点目の水質調査についてでございますが、漁港計画の見直しを行い公有水面埋立法に基づく埋立計画を中止したことによりまして、神奈川県環境影響評価条例に基づく諸手続の必要な対象事業とはならなくなりました。しかし、地域環境や地域住民の方々のさまざまな声等踏まえまして、市民参加により取りまとめられた漁港整備基本計画の立案とあわせ、平成8年度に水質・低質・生態系等の現状調査を行い、あわせて漁港建設による環境への影響評価予測を行いました。そして予測では工事の期間中及び漁港完成後の周辺環境への影響は軽微であるとの評価を受けております。また、漁港計画に基づき潮流・漂砂及び流下土砂等がどのように変化するのかシミュレーションを行いました。周辺に与える影響は少ないものであることが確認されております。


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再質問:高松みどり議員
 片瀬漁港にかかわって水質、低質、生態系などの現状調査とあわせて漁港建設による影響調査結果の資料を提出していただけるかどうか、まず第1点お願いします。

答弁:上田哲夫助役
 1点目のアセスメント調査等の資料の提出でございますが、資料は膨大になりますので、まとめたものにつきまして御提出させていただきたいと思っております。




(2)漁船や漁業者の現状について
質問:高松みどり議員
 87そうの漁船を係留するようですが、トン数の内訳について、1トン未満、1トンから3トン、3トンから5トン、5トンから10トン、10トン以上に分けて、それぞれ何そうですか。と同時に、すべての漁船が漁港に係留することになっているのでしょうか?例えば片瀬川の河口の方が便利だからいいですという船はないのでしょうか。
 87そうの所有者は何人で、一番多い所有者は何そう所有しているのでしょうか。
 漁業従事者の現在の経営実態、専業、遊漁との兼業あるいは民宿との兼業、それぞれの数と漁港設置後の数字についてお願いいたします。

答弁:上田哲夫助役
 2点目の、漁船係留及び規模別内訳でごさいますが、漁港計画の基本は、湘南漁港区及び西浦漁港に既に係留されております漁船は収容しないことを基本に、基準時の漁船等の実態及び将来予測を行い計画を立案したものでございます。これらの予測をもとに片瀬漁港に係留する漁船数は89そうとし、その内訳としては
 無動力船が1そう
 3トン未満が49そう
 3トンから5トン未満が17そう
 5トンから10トン未満が8そう
 10トンから20トン未満が14そう
と想定をいたしております。また漁業者は一日も早い漁港の完成を心待ちにいたしておりまして、御指摘のようなことはないものというふうに考えています。

 3点目の漁船所有状況についてでございますが、通常、漁業者は季節によりまして捕獲する魚種が異なりまして、その対象魚種によりまして刺し網とか、船引網、巻き網等の漁法に対応して漁船を数そう所有するのが実態でございます。そして、対象漁船の所有者は39名で、最も多く所有している市内の漁業者は1人で5そうを所有いたしております。

 4点目の漁業者の経営実態等についてでございますが、全国の漁業従事者の沿岸漁業の実態は専業30%、兼業が70%が全国的動向でございます。市内の漁業経営実態も全国の動向とほぼ同様な傾向になっております。なお、兼業者の兼業業種別の調査は行っておりません。今後、必要に応じまして調査を行っていくことを検討してまいりたいと考えております。今後、漁港の整備や水産振興、漁業の近代化等により1経営体当たりの漁価収入は増加するのではないかというふうに予測いたしております。


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再質問:高松みどり議員
 2点目には、片瀬漁港に係留する89そう、現在は片瀬川河口に係留されているものとおもわれますけども、ほかにも係留場所があるのかどうか。
(中略)
 漁業者の経営実態の問いに兼業者の業種別調査は行っていませんとのお答えでしたが、本当に調査を行っていらっしゃらないのかどうか、再度確認をさせていただきたいと思います。

答弁:上田哲夫助役
 2点目の漁船の係留状況でございますが、これは湘南漁港区、それから境川等に係留されておりまして、大半が境川に係留されているということでございます。

 4点目といたしまして、兼業について詳しく実態調査をしていないのかということでございますが、水産庁が漁業就業者数調査をいたしておりまして、これに基づく調査は確認はいたしておりますが、それ以外の正確な調査は実施いたしておりません。今後必要によりまして調査してまいりたいと考えております。


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再質問:高松みどり議員
 先ほど、藤沢市では漁業の経営実態を正確には調べていないとおっしゃっていますけれども、
 組合員128名のうち
 専業の方は32人、25%という数値と、
 農業と兼業が20人、
 釣り船が25人、
 民宿が22人、
 その他アパート経営も含む29人、
 計128名
という数値がここにあります。これで正確な経営実態を調べていないというお答えでしたけども、これは藤沢市が調べたのではないのでしょうか、再度聞かせていただきたいと思います。

答弁:上田哲夫助役
 ただいまの128名、その実態は藤沢市の調査結果かどうか。私、この段階で確認いたしておりませんし、私の手元にそういうデータが来ておりませんものですから、今それが藤沢市の調査してのかどうかという実態は、調べてみないとわかりませんので、その辺のところは後ほど調査をしてみたいと考えております。




(3)事業予算について
質問:高松みどり議員
 防波堤に使用されるという、自然に配慮して真鶴の石をというお話もございましたが、江戸城の一番大事な部分に使われたり、藻もつきやすく、日本でも一番ぐらい良質と専門家に聞いたところです。ただ、難点は高額なことだそうです。概算事業費もお示しいただきました。石の予算は幾らでしょうか。

 片瀬漁港整事業費の中で、水域施設の泊地と航路のしゅんせつに5億2,700万円とありますが、漁港ができても地形上、砂の堆積が見込まれますが、どのくらいの頻度でしゅんせつをし、その費用は幾らでしょうか。また「湘南毎日」に批判されてもいるような、新車販売に似て、いろいろな機能をつけて歓心を買うような付加価値と言われた活魚・海水導入施設、巨大冷蔵・製氷所施設、漁具洗い施設などが稼働すれば、相当の維持管理費が必要と考えられますが、それもあわせて維持管理費の金額をお知らせください。

答弁:上田哲夫助役
 5点目の西防波堤親水護岸部分の概算事業費についてでございますが、通常、防波堤には消波機能を高めるために、例えばテトラポッド等の消波ブロックを設置しておりますが、片瀬漁港では景観、自然及び水浴環境に配慮するために自然石による親水護岸方式について比較検討を行いました。その検討の結果、本漁港ではコンクリートブロックと自然石によるものではコスト面では大差がなく、総合的に判断して自然石による親水護岸方式を採用することといたしました。この自然石による親水護岸方式に要する費用でございますが、西防波堤概算事業費のうち約1億7,000万円を想定いたしております。

 6点目の将来の泊地しゅんせつ等に関することでございますが、さまざまな調査結果及びシミュレーション結果等において、砂の堆積は河川からの供給土砂が大きな影響を与えることが明らかになっております。検証の結果、外洋からの波浪を直接受けにくい海域であり、波の力による砂の移動がしにくいこと。二つ目といたしまして、汀線(編者注:ていせん---みずぎわの線)が安定し、現状を維持できること。 三つ目といたしまして、境川の河川改修及び流域からの砂の供給が減少していること。四つ目といたしまして、漁港外郭施設による漂砂及び流下土砂等の防止効果等によりまして、現状のしゅんせつ量より減少傾向に転じているのではないかというふうに予測をいたします。現在は、年一度のしゅんせつに要する費用は約6,000万円でございます。また漁港の維持管理につきましては、施設の設置主体によって異なるため、現時点では精査いたしておりません。しかし、近隣漁港の状況等を調査した結果、漁港の維持管理費の実態は水道、電気及び清掃等を主に、年間約80万円から170万円程度と報告されております。規模等から見ましても、藤沢市もこのような状況になるのではないかというふうに考えております。


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再質問:高松みどり議員
 3点目は、片瀬漁港整備概算事業費31億4,500万円を示されました。中止されたなぎさシティー計画と一緒に進める段階では32億円と言われていました。その計画では観光船水域や海の埋め立て、レジャー施設などの大がかりな計画であったと思いますが、現在では必要最低限度の漁港というふれ込みです。それにしては32億と31億4,500万円、差が5,500万円でしかありません。施設では大きな差があるわけですが、金額では差がないのはどういう理由でしょうか。

答弁:上田哲夫助役
 3点目の見直し後の概算事業費に大きな変化がない理由についてでございますが、事業費の減少原因といたしましては、一つは埋立計画の中止、そして観光船水域の中止、港の形態変更に伴う東側岸壁の延長縮小がございます。
 増加要因といたしましては、地震、液状化等に対しまして、より安全性を確保するために西防波堤支持層等の変更に伴う矢板の根入れを約60%深くいたしまして1.6倍の長さの矢板を使用した。そして二つ目といたしまして、西防波堤の構造変化に伴う防波堤幅の拡大。三つ目といたしまして、東休憩岸壁の安全性を確保するための河川導流堤の防護工事の追加。四つ目といたしまして、西防波堤の総延長の増加。五つ目といたしまして、市民利用及び自然景観への配慮に伴う材料、構造等の変更。六つ目といたしまして、旧計画事業費の算定年度、これは平成4年度でございますが、それと比較いたしまして諸物価上昇等に伴う平均2〜3%の単価アップ、そして消費税の2%アップ等が要因となります。平成9年度の単価によって、再度積算した結果でございます。



さぶぅの注:
片瀬川とは境川の河口付近を言うので、同じ川のことです。


さぶぅの評:
 問題になっている事項は分かりましたがこれだけでは私にはなんとも判断がつきません。
 私が知りたいことは、以下の点です。

(1)水質・堆砂・砂浜の減少などの影響が本当にないのかどうか?農水省(水産庁)の環境影響調査は信頼ができない例を現実に諌早湾干拓事業で見ています。資料を公開して他の専門家の方々の見解を伺いたい。影響なしなら一安心です。あの調査は欠陥があったとあとで言われても仕方がないから、念を入れて。(^_^%)

(2)国の公共事業は事業の途中でも費用対効果から見直し事業の中止も起きています。
 藤沢市は費用対効果を算定したのでしょうか?このやりとりから読みとれることは、
 *事業で恩恵を受ける主な人
  船を所有する専業漁民は12名ほど。
  (対象漁業者39名の30%を専業として計算)
 *事業費
  31億4,500万円。1人当たりで計算すると2億6千万円。
 *効果
 「1経営体当たりの漁価収入は増加するのではないかというふうに予測」
  漁民が増えるの?全体の収益はどのくらい増加?
 *損失
  失われる砂浜や景観は金額として計算したのでしょうか?
  あそこの砂浜は海水浴場の中でも小田急江ノ島駅からもっとも近い。

(3)事業規模が大幅に縮小したのに、費用が変わらないのは一度決まった金額が既得権となっているからでしょうか?誰の既得権なのか?藤沢市も財政難なのですから、規模縮小に見合うように事業費も削減できないのでしょうか?
 市民は今春と今秋の2度にわたる公共料金の大幅値上げを我慢しています。漁民の方にも我慢をして貰ったらどうでしょう?
 水産庁は「水産関係公共事業のコスト縮減計画の概要」を平成9年4月8日に発表して、平成11年末まで6%以上の縮減を目標とし、「また、水産関係公共事業は補助事業であり、”縮減計画”をより実効性の高いものとするためには、事業の実施主体である地方公共団体等においても、本”縮減計画”を参考にコスト縮減に向けて積極的に取り組むものとする。」と自治体にもその努力を求めています  (98/11/29記)

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藤沢市「なんでもひとこと伝言板」
http://www.cityfujisawa.ne.jp/~559-mori/simin/
提供:さぶぅ
[e-mail]:559-mori@cityfujisawa.ne.jp
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