1998年度 藤沢市情報機器(コンピュータ)研修計画

 
研修名コース定員数割当研修内容
基礎研修(4日間)5コース
各10
計50
小・中・養
各1名以内
○情報の保護、著作権について
・コンピュータの基本操作
・マウスを操作してのソフトウエア利用
・データの保存等
初級研修(4日間)3コース
各10
計30
小・中・養
各1名以内
○情報の保護、著作権について
○各種ソフトウエアーの操作
・キーボード/タイピング
・周辺機器の操作(画像や音声の取り込み)プリンタによる印字等
実践研修(4日間)小・養2コース
中3コース
各10
計50
小・中・養
各1名以内
○情報の保護、著作権について
○授業で使われているソフトウエアの操作実習、実践事例の研修と意見交換
・簡単な教材用ソフトウエアの作成等
技術・家庭科研修(4日間)2コース
各10
計20

各1名
○情報の保護、著作権について
○「情報基礎」に関する研修
・コンピュータの基本操作
・授業でのソフトウエアの活用
・実践と情報交換
課題別研修随時小・中・養○教科研修会等を対象とした研修
・各種機器、インストラクター等の対応
講演1回 60小・中・養○情報教育に関する講演会
個人情報の保護、著作権及び授業実践等についての講演会
中学校教育機器
(コンピュータ)担当者会
3回
各1名
担当者
○情報の保護、著作権について
○各校の担当者による研修及び情報交換等



さぶぅの評1:
 
 インターネットのイの字もないのは平成6年の「要項」に基づいているからだろうか?
 実践研修の「簡単な教材用ソフトウエアの作成等」とはなにを指すのか?パソコンの黎明期には、ソフトがなくてBASICで家計簿を素人が自作したそうだ。これを含めてこの計画を見ると教師と児童生徒の関係(授業)を媒介するものとしてパソコンがとらえられているように見える。
 インターネットのホームページを作成することは「簡単な教材用ソフトウエアの作成等」にとって変わる部分もある。また、インターネットが児童・生徒と世界をつなぐ時代では、教師はこれを側面から援助し方向付けをおこなう役割が増している。


さぶぅの評2:”「情報の保護」と世田谷区の担任HP削除事件”
 
 どの研修にもトップで登場する「○情報の保護、著作権について」がなにを意味するのか?
 こんなにも藤沢市の学校がインターネットで遅れを取った理由をここに見た。

 **◎世田谷区の小学校担任のHP事件◎**
 1996/11世田谷区の小学校担任の開設したHPには、子供達が一人一人HPを作ってそれが公開された。アメリカの小学校では担任のホームページが主体でそこには児童個人の名前入りのメッセージや作品が掲載されているが、ほぼこれと同じHPが一人の先生によって実現された。ところが、すぐに世田谷区教育委員会が血相をかえて乗り込んできて、担任にHPの削除を求めた。その理由には、「世田谷区個人情報保護条例」違反として次の4点が上げられていた。担任が児童の著作物をフロッピーの形で家に持ち帰りHPにアップしたことが違法なんだそうだ。

(ア)職務上収集した氏名などの個人情報をコンピューターを通してフロッピーディスクに入れた。
(電子計算組織による処理の禁止)[パソコンで名簿を作ることも禁止されている。]
(イ)その情報を外部に持ち出した。つまり、家にもって帰った。(適正管理の原則違反)[教師が、 テスト用紙や名簿などを学校の外に持ち出すことは禁止されている。]
(ウ)個人情報を外部に公表した(外部提供の禁止違反)
(エ)コンピュータを外部のコンピュータと接続した。(学校を含むいわゆる「実施機関」の電子計算組 織の結合の禁止)

 藤沢市の場合の「情報の保護」もこれを指すものと思われる。つまり、個人情報の保護を理由に審議会の答申を得るまでは子どもの姿が見えるHPの立ち上げを禁止するという意味の研修を毎年行ってきたから、恐れをなした現場の教師は誰一人としてインターネットやHPに手を付けないという結果になったのではないだろうか?個人情報保護条例が藤沢市の学校インターネットの発展を遅らせてきた原因だとすると皮肉な話である。この推測は当たっているのかどうか?

 **◎区教委の提案と御所見中HPの関係◎**
 当時の文部大臣が担任を支持し、児童の保護者全員が児童の名前と文章が掲載されることに同意する文書を提出しているにもかかわらず、世田谷区教育委員会は担任に対してHPの削除を要求し、地方公務員法32条(上司の命令への服務)違反処分をちらつかせ、そして出してきた提案がこれだった。

1.いったん中止(削除)する。
2.地域の人が主催して、地域の活動として、ホームページを立ち上げる。
3.その担任の先生がその活動の顧問となる。
4.学校のパソコンは、放課後に地域に解放してホームページづくりやメールの作成ができるようにす る。

 「要するに、学級ホームページを学校教育の管理下から社会教育に移行させて、区教委の管轄外に出すことであった。」と担任が語るように、責任のがれの縄張り根性だった。
 藤沢市の公立校で唯一HPが開設されている中学校HPが、御所見「地域」HPのようなあいまいな形になっているのも、この世田谷区教育委員会の提案に影響を受けていると推測します。

 情報がないので、推測することになる。教育関係者の市民への情報提供を期待している。(98/9/22記)

 

 指摘を受けましたので追記します。1999年度の研修計画では、インターネットの研修が登場しているそうです。やっと「イ」の字があらわれました。(99/9/2 追記)


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提供:さぶぅ
[e-mail]:559-mori@cityfujisawa.ne.jp
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