今も本屋にこのマンガおいてあるんですね。思わず一冊買ってしまいました。
これ、もちろんバス関連のマンガではありません。 しかし僕くらいの世代で今バス釣りをしている人の多くがこのマンガの影響を受けたのではないでしょうか。
僕も例外ではなくバス釣りをするきっかけとなったという意味で欠かすことのできないものなので、あえてここで取り上げましょう。
たしか僕が小学校4、5年生くらいの時にテレビアニメで見たのが最初でした。
様々な釣りをその天才的なセンスでこなしていく主人公三平に胸をワクワクさせながらみていたのですが、その中でも特に強く印象に残ったのがルアーを使った釣りでした。
皆がそうであったように餌でフナやクチボソを釣っていた当時の僕には、あの金属のかたまりを使って魚を釣るなどとは全く異次元の世界の釣りであり、さらに「ルアー」と「リール」という少年には魅力的なアイテムを駆使した釣りであることからたちまちその虜となったのです。
といっても当時はまだルアーフィッシングがそれほど普及しておらず、しかも子どもの機動力はたかがしれているので結局実際に僕がルアーフィッシングを始めたのは社会人になってからと遅かったのですが、このマンガに出会っていなければおそらく今でもバスフィッシングをすることはなかったでしょう。
ルアーというとバスフィッシング専門の僕の頭に今でも浮かぶのはスプーンなのですがこれも三平がスプーンを使ってイトウと格闘していたのが強く印象に残っているからです。
ちなみに思わず買った1冊とは「釣犬ハチ公編」でバスフィッシングを題材にした話が収められています。
バスフィッシングのいわゆるノウハウを取り上げているものではなく、また最後はちょっぴり悲しい結末になっています。
これに限らず釣りキチ三平全般に言えるのは著者の釣りや自然に対する強い愛着と読者へのさりげないメッセージがちりばめられており、この歳で読むとあらためてそれを強く感じる不朽の名作です。
(Feb/20/99) |