株式会社プロネット主催
第1回不動産セミナー「これからの地価はどうなる?」(要旨)
日時:2000年1月29日(土)
会場:産業センター(神奈川県藤沢市)
講師:ネットワーク88代表 幸田 昌則氏
注)この要旨は、幸田氏の講演テープに基づき当社にてまとめたものです。もしもこの内容に誤りや不備がある場合は、講師ではなく、すべて当社の責任であることをお断りしておきます。
1 不動産市場の現状
土地の価格も一般の商品と同様需要と供給によって決まる。
現状は大幅な供給過剰であり、住宅地に関しては、金融政策の影響により価格低下が先送りされているが、いずれ近いうちに商業地と同様に調整されるだろう。
(1) 超低金利政策による影響
不動産市場では、この10年間に2回のバブル(90年と94年〜)があったが、特に94年以降のものは景気対策として住宅に限って積極的な金融緩和が行われたので、「住宅バブル」といわれる。94年以降、90年バブルの時よりはるかに多額の新規分譲マンションや戸建て住宅が毎年供給され続けている。
(2) 不況による影響
* 不況による工場・営業所の統廃合や海外移転による遊休不動産の増加・オフィス物件(賃貸)の空室増加。
* 企業は不動産よりも現金を持つほうを好むようになったため、不動産の換金化が促進されている。
(3) 価格の二極化
質が問われる時代になったということで、需要の二極化ということもできる。駅に近いかなど、物件の個別条件による価格差が非常に大きくなっていることが特徴で、場合によってはいくら値を下げても買い手がつかないこともあるほど選別が厳しい。
(4) 不動産価格の推移
公示価格の推移を見ると、住宅地よりも商業地の方が大幅に下がっている。これは94年以降の住宅バブルにより、住宅地の価格低下が先送りになっているためなので、今後調整(住宅地価格の下落)されると考えられる。東京・都心部は価格調整が早いため、住宅地も商業地とほとんど同じに下がっており、86年(バブル前)の1/3程度になっている。
2 2000年の不動産市況の予測
さらに供給過剰が進み、住宅地を含め価格は下落すると思われる。
(1) 住宅需要はマーケットが一巡し、売却損が出るため買い替え需要も見込めないので鈍化する。
(2) 企業を評価する基準が変化し、「1億の利益しかないが1000億の資産を持っているから良い」のではなく「1000億も資産があるのに1億の利益しか出せないからだめだ」になったので、遊休資産を現金化しようとする動きが活発化する。
3 これからの不動産の資産価値
不動産(土地)の資産価値が劣化していくため、土地本位制が終焉を迎え株式本位制が始まる。
バブル以前、土地の資産価値といわれていたもの
@ 希少価値(再生産不能)
A 収益性
B 節税効果
C 担保力
D 値上がり益
E 換金性
4 資産組換えの時代
不動産を所有しているだけで価値を生む時代は終わったので、保有コストに見合った収益を上げること(有効活用)が求められる。
(1) 内容を見直して、収益を生むもの、価値を減ずるものを分けて考える。
(2) 不動産の価格はどんどん変わるので、定期的に、時価・課税評価・税金(保有コスト)・収益などを確認する必要がある。
(3) 所有すること自体にこだわらず、より有効に人生を充実させるために使うべきである。
(04 April, 2000 )
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