株式交換制度

1.制度の概要
 「株式交換」と「株式移転」は、完全親子会社関係(100%所有)をつくるための簡易な手段として創設されたもので、平成9年にそれまで禁止されていた「持株会社」の設立が解禁となった際にこの制度の検討はあらかじめ決められていたものです。
 税法でも、今春の税制改正ですでに対応済みであり、一定の要件を満たせば原則として株式交換や株式移転が売却とみなされて課税されることはありません。



2.株式交換とは
 既存の会社を完全子会社化する際に、その会社の株式を購入ではなく、自社株式との
交換によって取得する方法です。欧米はM&Aの手法としても多く使われています。

  1. 買収資金が不要。
  2. 合併より簡単にできる。
  3. 別法人のまま運営できるので、取引先や従業員の抵抗が少ない。
  4. 買収の場合と異なり、子会社の元株主は売却益の課税繰延ができる。

  1. 買収に比べて手続きが煩雑で時間もかかる。
  2. 子会社の元株主が親会社の株主となるので、もともとの親会社株主の持株割合が下がる。
  3. 親会社が非公開企業の場合は、子会社の元株主にとっては現金化の難しい資産を持たされることになる。
  4. 営業譲渡のように選択的な譲渡はできないので、債務も含めて一切を引き継ぐことになる。

3.株式移転とは
 株式交換と方法は似ていますが、株式移転は「親会社」を作るものです。既存の会社
の株主が保有する株式すべてを新しく設立した会社に移転し、その代わりに新会社の発
行する株式の割当を受けて新会社(親会社)の株主となります。
つまり株主構成をそのままにして、直接所有から間接所有に移行することになります。
持株会社を設立して、グループ企業を統括したりする際に使われます。

  1. 持株会社の設立がこれまでより簡易になる。
  2. 資本と経営の分離ができる。
  3. 交換の場合と同じく、元株主は原則として売却益の課税繰延ができる。


  1. 新設した親会社が株式保有特定会社に該当する可能性がある。


どちらの制度も、実際に活用する際には商法・税法に様々な要件や手続きが規定されています。
必ず事前に専門家にご相談下さい。
(20 January, 2000)


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