
◇ 病院経営黒字化のポイントはやはり人件費

日本病院会医療経済・税制委員会がまとめた「病院経営分析報告書(平成10年度の決算分析)によれば、病院の経営状況は、診療報酬の見直し(引き下げ)等の影響により、悪化していることが明らかになりました。
| 黒字病院 | 赤字病院 | |
| 公的病院 | 24.9% | 75.1% |
| 私的病院 | 69.5% | 30.5% |
| 病床利用率 | 88.1% | 85.1% |
| 労働生産性(一人当り付加価値) | 700万円 | 658万円 |
収益の方は、診療報酬規定により単価が決まっているため、ある程度病床利用率が高い場合には増加は望めないので、利益率はコストのかけ方によって決まることになります。
経費の中ではやはり人件費の影響が非常に大きいことも明らかになっています。
上記の表によると、黒字病院と赤字病院では、労働生産性に大きな差がありますが、それにもかかわらず、赤字病院の従業員一人当り給与費は黒字病院に比べて年間160万円程度高いことも分かりました。
一人当り160万円ということは、従業員200人の病院であれば、年間3億2千万円の差ということになります。
公的病院に赤字病院が多いのも、公的病院の一人当り年間給与費は824万円で、私的613万円と200万円以上の開きがあることが主要な原因となっているようです。
医療は労働集約型の業種なので、黒字化のポイントはやはり人件費です。
ベッド数により医師や看護婦の数が定められていることから、人件費の削減は無理と思われている向きもあるようですが、雇用形態、利益貢献度の考慮等により、「効果的な給与の支払い方」をすることが肝要です。