◇ 医療法人の利益相反取引

医療法人と理事長個人の取引には要注意
医療法人の理事長は、法人を代表して業務を執行する立場にあるため、法人を犠牲にして理事長個人の利益を図るような取引を行うことも可能です。このような取引を利益相反取引といいます。
 このような取引を防ぐため、医療法では利益相反取引については理事長には代理権がなく、都道府県知事に特別代理人の選任を請求して取引に関与させなければならない旨が定められています。(医療法68条…民法57条の準用)
 この規定の趣旨は、法人の利益を守ることにあるので、たとえ法人と理事長個人の間の取引であっても、法人の利益を害するおそれのないものは対象となりません。

利益相反取引の例(特別代理人選任請求が必要
 @医療法人からの財産の譲受。
 A医療法人に対する財産の譲渡。
 B医療法人に対する有担保、有利子の金銭の貸付。
 C医療法人からの金銭の借入。
 D医療法人が行う理事長個人に対する債務保証。

利益相反取引とならないものの例(特別代理人不要
 @ 医療法人への現物出資。
 A 医療法人に対する無担保、無利子の金銭の貸付。
 B 医療法人に対する私財提供、負担のない贈与。
 C 医療法人の債務に対する理事長個人の保証。

(20 January, 2000)


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