
◇リスクマネジメントについて

中小企業経営をとりまく環境が激しく変化している現代社会においては、経営を脅かすリスクも複雑・多様・しかも大規模化しており、いずれをとっても予測しがたい不確実要因が内在、山積しています。このような多種多様の企業リスクへの対応は、とても一律に備えることは不可能です。ですが、万一リスクが顕在化した結果、その発生による経済的損失は企業活動に計り知れない影響を及ぼします。このような状況の中で企業が健全な発展をするためには、これら経営をとりまく種々のリスクを適切に処理していく必要があります。
その対処方法として最も有効な方法として、保険の活用があります。
リスクの中でも物的リスク、例えば不動産・動産の火災・爆発・地震・盗難事故等については、通常比較的早めに損害保険の活用による対策が講じられています。しかし人的リスク、例えば経営者・役員・従業員の死亡・傷病・労働災害・退職等については、生命保険の活用で備えることができますが、概して後回しになっている傾向にあります。とりわけ経営者は、企業による保障が充分でないケースも多く、家庭生活への影響も懸念されます。これらに備えるために何が必要でしょうか?まず運転資金の調達でしょう。さらに借入金まで返済できれば、なお次期経営者は安心ではないでしょうか?
例えば、法人に1億2千万円の借入があり、ご子息は入社3年目、経営基盤の引継ぎがまだ十分でないケースがあるとします。現経営者である社長に何かあった場合、借入金は残り、経営基盤が十分でない為、売上の2〜3割減。それに伴う、資金ショートなどいろいろな要因が考えられます。その対策として保険を考えるならば、雑収入で入ってくる保険金に実効税率を差し引いた金額が充当されなければなりません。ちなみに売上2億4000万円、運転資金3ヶ月、実効税率40%とすると、
必要保険金額(手許資金)={120,000千円(借入金)+20,000千円×3ヶ月(運転資金)}/(1−40%)
したがって、約3億円の保険が必要だと試算できます。また、借入金額は減り、ご子息への権限譲渡も進むなか、20年後にも同じ保障が必要でしょうか?過剰な保障のために支払保険料が経営を圧迫することもありえます。その際はリスクの減少に対応し、保険金額が減少する逓減保険が有利となります。このような経営者のリスクに則した適正有利な保障内容の分析をはじめ、リスクマネジメント全般に対するコンサルティングが企業経営には必要です。
効率的なリスク・ヘッジを実現するためにも専門家のアドバイスを受けてはいかがでしょうか。当事務所でもこのようなサービスは提供しています。お気軽にご相談下さい。
(May 23, 2000 )