【相続税対策】

〜これだけは知っておきたい得する相続税対策〜

「相続対策」という言葉をよく耳にします。バブルの頃には「相続対策になる投資のお勧め」などというセールスの電話を頻繁に受けたという方も多いことでしょう。あの頃、そのようなセールスに乗せられて投資をした人の中には、経済状況が変わって不動産の価値が下がったために、今や相続対策どころか借金苦にあえぐ破目になった人もいます。
 相続税は複雑でわかりにくい制度です。その上、社会情勢や経済状況に応じて改正されていきますから、生半可な知識で手を出すと大ケガをする可能性があります。
 そんな相続税のことを知っていただこうと「これだけは知っておきたい得する相続税対策」を企画しました。
 第1回目は、相続税の概要について(「相続税とはどんな税か?」)です。今後は色々と具体的なテーマを取り上げていきます。
※ 税率の数字は、この記事を作成した日の法令に基づいています。税法の規定には細かな要件や、例外規定が定められているものも多いので、実際の適用にあったては必ず専門家にご相談下さい。(H12.2.8)

1.相続税とはどんな税か?

 (1)相続税の目的は…

 日本の相続税は、亡くなった人の(被相続人)そのものでなく、相続によって財産を取得した人(相続人)に対して課税する「遺産取得課税」の考え方をとっています。これは、相続というのは偶然による財産の無償取得なので、機会均等と富の過度の集中を防ぐために課税しようというものです。

 (2)相続税の課税される財産とは…

 原則としてありとあらゆる資産が対象となります。現金、預金、土地、家屋はもちろんのこと、「財産」と思っていないようなテレビ、ソファなどの家財道具、庭木や庭石、財布の小銭に至るまですべて課税財産です。
 しかし、もともとそんなに財産が多くない人にまで課税して相続人の住む所がなくなったり、生活ができなくなってはかえって不合理なので課税最低限や相続人1人当りの控除額が定められています。

  (現在の基礎控除額…5,000万円+1,000万円×法定相続人数)

 (3)例外的の課税されないもの…

 社会政策的見地や国民感情に対する配慮から例外的に課税されないものがあります。例えば…   

  1. 生命保険金(のうち一定額)
  2. 退職金(のうち一定額)
  3. 墓所や霊廟

などです。

 (4)財産の総額が同じでも中味が違えば税額が変わる!!

 例えば、財産の総額が1億円だったら中味が土地でも預金でも生命保険金でもかかってくる相続税額は同じという訳ではありません。前項の政策的な課税対象外資産や相続税における財産評価の問題があるからです。

 それぞれの項目については、今後このシリーズで少しづつ取り上げていきますが、簡単な例を1つご紹介しておきましょう。

預金と保険料の例
《預金で持っている場合》 《保険で持っている場合》
相続人 配偶者 1人  配偶者 1人
子  2人  子 2人
財 産 土 地 1億円 土 地 1億円
現預金 3千万円  現預金 1500万円
保険金 1500万円
1億3千万円 1億3千万円
相続税額 675万円 412.5万円

差額  262.5万円

  預金が保険金に変わるだけで、相続税上の財産の評価は変わってきます。


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