【相続税対策】

〜相続対策は何故必要なのか?〜

1.相続でよくあるトラブル

(1)こんなはずではなかったのに...

「相続」は一生のうち一度しか発生しません。また、人の死(相続)はいつやってくかわかりません。場合によっては突然、若くしてそのような事態に直面するやもしれません。

相続税法は数ある税法の中でも、特に仕組みが難解で、長年の経緯の積み重ねによっては思いもよらない相続税額を生じさせることもあります。

前述のように一生の中で数少ない発生例のため、納税者にとっては、ノウハウの蓄積が行い難いものです。また、難解であることから、納税者の考えている評価額や納税額と、実際のそれとの差額が大きいことがしばしばあります。

「こんなはずでは無かったのに...」と、ならない様に、準備は事前に行っておきたいものです。

(2)「相続」は「争続」?

「相続が争続になる」。相続の実務の中ではよく耳にする言葉です。昔のように家督相続制度のない現在では、民法により、「法定相続人」について遺留分の相続権が認められています。これらの人々により(家族、兄弟・姉妹など)亡くなった方の所有していた財産についての相続争いが生じることが多々あります。

これらは問題の大小にかかわらず発生し、これを「争続」と呼んでいます。

基本的に、遺産の分割は相続人間での話し合いによって自由にできます。(これが基本であり原則です)民法で言うところの「法定相続分による分割=遺留分」を行わなければならない、という訳ではありません。(よく誤解されがちですが...)皆が生活の基盤を失わないように、また、相続税の負担を増加させることのないように、慎重に協議して分割を決定する必要があります。

話がまとまれば遺産分割協議書を作成し皆の署名押印をもらった後に相続税の申告書を作成します。

協議がまとまらない場合、家庭裁判所に調停または審判を申し立てることとなります。(極力避けたいシナリオですが)

(3)納税資金が無い!

相続財産が土地・建物などの不動産を中心に構成されている場合、これらは評価額としては多大な金額を構成する反面、換金性に乏しい性格があります。そのような相続の現場では、しばしば、納付期限日までに相続税額を用意できないことがあります。

相続税の納付方法は以下の三つがあります。
現金納付
延  納
物  納
原則的に、被相続人がお亡くなりになった日から10ヶ月間が相続税の申告期限となり、納付は現金により、その申告期限までに納めることとなります。しかしながら何らかの理由でそれが困難な場合、延納や物納を選択することも可能です。

(注意点)
延納:相続税額が10万円を超え、現金納付を困難とする理由がある場合には、担保の提供を前提
    に年3.0%〜6.0%の利率による延納が認められます。
    ※利子税の割合の特例措置を適用すると、さらに利率を下げることも可能です。
物納:現金納付も延納も困難な場合、納期限までの申請によって、次の財産に限り認めらます。
    (国債・地方債、不動産・船舶、社債・株式、証券投資信託又は貸付信託の受証券、動産)

2.トラブルを避けるために生前にできる対策は

(1)自分の財産の相続税評価額と相続税額を知る

相続税では、財産を時価で評価します。但し、相続財産の評価は難しく、遺族の考える金額と大きくかけ離れている場合が多々あります。そこで、税理士等の専門家に依頼して評価額と税額を確認します。

これを基礎にして、自分が他界したときに生じる相続税額の納税方法を検討します。

(2)生前に遺産の分割方法を定めておく

「スムーズな遺産の分割を行うこと」これも相続対策の大切なポイントとなります。主な処方としては以下の三つがあげられます。
生前贈与
遺  言
死因贈与
「この家と土地は妻に、この株式は長女に、手元の現金は長男に...」などと決定しておくこともよいでしょう。被相続人(故人)は他界しているため、相続の現場においては主役とはなりません。残された家族に混乱・争いが生じないようにするためにも死後の家族に遺言等で意志を伝えます。また、少額な動産・現金・株式などは多少の納税をしてでも生前贈与などするのも一つの方法でしょう。
(02 May, 2000 )


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