1.序文
本体は手に入れたけどディスプレイがない、ディスプレイが壊れた、だけどディスプレイを手に入れるのが容易ではなかったりする今日このごろです。そこで、家庭用のテレビで68を使えるようにしてみましょう。これもこれでかなり面倒ですけど(笑)。故障用の応急処置なんかにはいいでしょう。 あと一家の団らんにも(笑)。
これが成功例。ZMUSIC+LMZ.Xで音楽を聴いているところ。
2.ハードウェア面を考える
家庭用のテレビで68の画面を見るには2つの方法があります。
(a) RGB端子付きのテレビを使う(ケーブルを作る)
RGB端子の付いたテレビはないようで実はあるんです。プレイステーションがRGBに対応しているためソニー製のテレビにはついているモデル(現行機種ではKV-21SP1 、KL-43HDF等)もあります。ちなみにうちのテレビ(ソニー製KV34-ST1)には付いていました。で、ゲーム用のは21ピンなのでこれを15ピンの68とをつなげるケーブルを作ります。
(b) ビデオ端子付きのテレビを使う(回路を作る)
RGB端子がない場合、RGB信号をビデオ信号に変える回路が必要になります。ここで少々入手が面倒くさいかもしれませんが、秋葉原の秋月電子のキットを使うことにします。
なお、キットは生産終了しましたが、部品と回路図で代用できそうなようです。秋月電子通商のホームページをご覧下さい。使用する部品として「アナログRGB→コンポジットエンコーダIC CXA1645P(SONY)」(1000円)を用意してください。似たような物(変換が逆とか)があるのでお間違えなく。 このICのデータシートも必要になります。買ったらついてくると思います。もしなかったらお店の人に聞いてみましょう。
(a)のほうが簡単ですが、RGB端子を持っているものを用意しなくてはなりません(それだけコストがかかる)。(b)はテレビ自体は手に入りやすいですが、回路関しては大変です。
3.ソフトウェア面を考える
68でよく使われる解像度は31kHzです。テレビは15kHzです。なのでソフトウェア的に何かしらの対策を打たなくてはなりません。 そこで、
15kHzモードにするソフト・disp15.x(重長さん作)
を使います。詳細は後述します。
4.それでは、作業開始!
まず(a)、(b)どちらも必要なものを用意しましょう(工具類)。
・はんだごて
・はんだ
・ニッパー
・その他工具
5.まずはハードからつくる!
(a) ケーブルを作ろう
僕が最初にやったのはこっちでした。とりあえずケーブルで必要な物を。
・21ピンのオス(テレビの後ろを見れば形はすぐわかると思います。)
・D-sub15ピンのオス(形は本体の説明書を見て下さい。)
・配線材
ケーブルの制作はハンダ付けをやったことがない人でもどうにかできるんではないかとおもいます。やったことがない人には小さくて大変ですが頑張ってみましょう。
ソニーKV-29ST1、KV-34ST1での配線をのせておきます。
15ピン−−−−−21ピン
1−−−−−−−−15
2−−−−−−−−13
3−−−−−−−−19
4−−−−−−−−17
5−−−−−−−−20
6−−−−−−−−18
7−−−−−−−−16
8−−−−−−−−14
10−−−−−−−−1
11−−−−−−−−5
12−−−−−−−−3
14−−−−−−−−9
15−−−−−−−−9
(GND)−−−−−−−7
ちなみに21ピンの配置はこんな感じ(わかるかな?)。
/|
/ |
/ |
|21. |
|19.20|
|17.18|
|15.16|
|13.14|
|11.12|
|9 ..10|
|7......8|
|5......7|
|3......4|
|1......2|
-----
(GND)と書いてあるところは、僕はテキトー(笑)に8番あたりにつないでしまいました。
とりあえず使えましたし(いいのか、それで)。
ソニー製のものだったらだいたいピン配置が変わらないと思いますが、念のためテレビの
説明書でピン配置を68本体の説明書と見比べて下さい。
これらを配線すれば作業終了です。
これが自分で作ったケーブル。
(b) 回路を作ろう
さて、問題の秋月キット。実は まだ回路を作ってない のです。
ちゃんと作る予定なので、気長にお待ち下さい(当初(b)のほうは予定に入っていなかったのでお許しを)。あ、作った人は是非報告を(笑)。
では、回路で必要な物を。
・秋月電子「アナログRGB→コンポジットエンコーダIC CXA1645P(SONY)」(1000円)
・IC付属のデータシートに書いてある回路図(分かるかな〜)
・RCAピンのメス(ビデオケーブルを使って双方を接続して下さい。)
・Dsub15ピンのオス
・回路の電源が必要になるので、68本体からの供給用のコネクタ(1つ)がおそらく必要だと思われます。
・配線材
うー、データシートだけしかないと分かりにくいんだよなぁ。ってことでちゃんと調べて初心者な方にも分かるようにするつもりです。
6.次はソフトの設定だ!
さて、ソフトウェアではdisp15を入れなければなりません。
まずはここからdisp15をダウンロードして下さい。
disp15.x(重長さん作) (disp15v2.lzh:7KB)をダウンロードする。
この計画はこのソフト無しにはあり得ませんでした。このプログラムを作成&このページの使用許可をしていただいた重長さんに大感謝!
ダウンロードしてlha.x等で解凍(DOSプロンプトで LHA X disp15v2.lzh を実行)すると、実行ファイルdisp15.xだけでなく、disp15.docが付いてきます。これに使い方が書いてあるのでよく読んで下さい。しっかり読めば理解できると思います。
しっかりと理解したらautoexec.batにdisp15を実行させるようにしておけば自動的にテレビで見れるようになります。
DOSプロンプトで
ED autoexec.bat
を実行して下さい。
その後編集画面で
disp15
という行を付け加えて下さい。
その後 ESC+E を押してセーブしてください。
しかし、よく考えたらここまでの作業はとりあえずディスプレイがないと出来ないんだった・・・。見なくても勘をたよりにdisp15を実行してからテレビで見れるようになったらautoexec.batを書き換えるしかないでしょう。
7.実際見てみる
ここまで出来たらつなげてみてみましょう。どちらも見事に写ったら大成功!
(a) の場合
68−−−ケーブル−−−テレビ
テレビをRGB画面にして68の電源をON。
(b) の場合
68−−−回路−−−ビデオケーブル−−−テレビ
テレビをビデオ画面にして68の電源をON。
8.まとめ
この企画はある意味役に立つかもしれないが、完全なディスプレイ不足の解消というほどにはならないだろうと思われた。
9.駄文
・このページは色を使いすぎて気持ち悪いことに気付いた(笑)。
(転載者注:現在の管理は「えりあ68」で行っております。)