ガンコウラン食べ放題の記
(空木岳山行報告)

平成13年9月29日(土)前夜発〜30日(日)
参加者:K女(L)、K氏、A氏、タニシ(記)

 名古屋在住のK氏は一人で上り後から追いつく予定。A氏は新宿発の高速バスで先に出発し駒ヶ根駅前の ホテルで一泊とのこと。K女と私は後続の21時発高速バスで駒ヶ根駅に深夜着きそのままステビ。 翌朝駒ヶ根駅で7時に合流しタクシーで登山口へ向う予定。

[コース変更]
 下山予定だった千畳敷カール経由、ロープウエィコースは当日運悪くマラソン大会が開かれ、ロープウエィは 大変な混雑が予想されるので上った路を下ることに変更しました。

[ガンコウランの実(29日昼頃)]
 こんなにたくさんのガンコウランの実を見た記憶がありません。昨年の穂高もその前の上州武尊もそのずーっと 前の○○岳も2、3個見つけて1粒1粒大切に味わって食べたものです。
 ガンコウランの実は表に見えるより中に付いている方が多いことに気づいたので写真を撮りに専念していた A氏にも声をかけ、はじめは食べ、ことのほか多いのに気付きビニル袋に一生懸命集め始めました。二人とも 口を動かす余裕もなく手を動かすのに夢中で「何やってんの!。手を赤くして!。待っているのに!。 ったく!。」とK女の顔に怯えながら、A氏が「歩きましょう。」と言い出すのではと心配しつつ、でもA氏も 「無くなったぁ」と言っては、別の場所に移動し一心に採り続けている。
 それを横目に見ながら、待ちわびているだろう二人のことを考え後ろめたさを感じつつ私も一心に採り続ける。 どのくらいの時間がたったのでしょうか、「あっ、Kさん。今日は!」のA氏の声に顔を上げようと考えるが、 しかし心はまだガンコウランにある。

[駒ヶ根駅前から出発(29日朝)]
 予報どおりの青空、少し前に登山者が路線バスで出かけた以外まだ人通りの少ない駒ヶ根駅前を7:00に 予約したタクシーで出発。舗装道路を過ぎ、林道らしい狭い凸凹道を走る。新しい立派な四阿屋とトイレの ある20台位停まれる小砂利を敷きつめた駐車場のある登山口に到着する(7:30)。
 登山靴の紐を締め徒歩開始。K氏にはどの辺りで追い越されるかな。道標には池山ハイキングコースと余裕を 感じさせる案内。背は重いが久しぶりにK氏に会える楽しみと青い空、花も足元にいくつか咲いている。 昼頃までに泊まる予定の小屋(駒峰ヒュッテ)に着く予定で余裕たっぷり。
 ゆるい登山道を各自カメラ片手に中央アルプスの山歩きを満喫する。良く見かける足元のゴボウに似た大きな 葉にアザミそっくりの花が咲いている。オヤマボクチと後に判明。
 途中一緒になった登山者にK氏のことを尋ねると「スラッとした、精悍な顔で、足の速い方なら、 駐車場に車停めて、すごい勢いで歩いていきましたよ」と。間違いない、K氏だ。もう一本の道を行ったんだ。 もう先を行っている。そこで越されたんだ。
 標高をかせぐとダケカンバの林間から宝剣岳が見え隠れする。ここでまた何度目かの写真休憩。再び歩き 始めると遠目にススキの穂らしい白く輝く一帯が木々の間から見える。近づくとヤナギランの花後の姿だった。
 紐を廻らし○○○調整地との標識がある。しばらく歩くと同じ標識の調整地があった。ヤナギランの保護でも しているのでしょうか。
 尾根らしい道となり「これより200m滑落注意」の立て札を見ながら食べ残しの朝食を食べる。なるほど 鉄梯子がとぎれとぎれ続く。だんだんと太ももが肉離れ(?)したように痛みだし足が上がらなくなる。 痛みのため歩みが遅くなる。
 11:45、昼食を摂る。歩きを止めると寒い。辺りは低木地帯となり青空の下に南ア、蓼科山が遠望できる。

[怪しいレンジャーとの出会い]
 危険地帯を過ぎ日当たりの良い尾根道で「自然保護レンジャー」と緑の腕章した男性に会う。「駒峰ヒュッテは 今は開いていないので泊まりは無理だねぇー。今の時間なら引き返せるね。テントは一帯禁止だけど緊急時は しょうがない。ずっと先の有料小屋まで行かないと泊まれないかも知れないのでこの下の避難小屋に泊まれるか 見ていった方が良いよ。」などと気がかりな注意をして下って行った。
 事前に地元で確認しているKリーダーは納得行かない様子。
 でもレンジャーの顔には確信が溢れていた。「聞いていて良かった。さすがレンジャー。」 と、避難小屋を経由して山頂の小屋まで行きK氏と合流する。
 それから最終決定をしようと相談し避難小屋を目指す。
 尾根を下り15分ぐらいで小屋を見つけ早速戸を開け内部を偵察すると避難小屋にしては整理されて いる。ヒュッテが閉まっていたらここに泊れることを確認し、安堵する。
 これからの登山道は空木岳への直登コースらしい。前方遥か頭上に頂上の岩峰が見える。少し右に当初の 目的ヒュッテも確認できる。あそこにKさんが待っている。遅い私を気づかってか一休みすることになったが 予定時刻を大幅に遅れていることからKリーダーにヒュッテまで走ってもらうことになった。
 さすがロマンの会最強のKリーダーの勇姿はもう見えなくなった。残った二人は写真を撮りながらヒュッテに 向かって歩くがこの辺りからは落葉樹が色づき始めている。ガンコウランの美味しい実を探し当てジャムの 原料にかき集めていたのはこの辺りのことでした。
 Kさんが下って来たのは実は二人にザックをここにデポするようにとの連絡のためであったと聞かされたのは、 訳あって避難小屋泊まりになってからのことでした。

[パフォーマンス]
 デポしてから身軽になって直登コースを必死で上り駒峰ヒュッテに着いたのは14:00頃で先行した K女に遅れること約30分とのこと。予定時刻の12:00を大幅に過ぎてからでしたがなんとヒュッテは 開いていました。
 10:00ごろに着いたK氏は最初入り口が閉まっていたのでとりあえず3人を待つことにして ザックを降ろし眺望を楽しんでいましたが、もう一度入り口を引いたところ開いたので二階の一番の場所4人分を 確保し直ぐ後続の3名も来るだろうと美味しい飲み物をやっていたところ偉そうに入ってきた男性がここの 管理人と判って4名の素泊まりお願いした。

 ところがK女が二人を残し、レンジャーの心配な話、整頓された 避難小屋の話をかくかくしかじかと連絡相談したところ素泊りで一人4000円もすることが判ったので、 管理人どのに避難小屋に一人登って来れないのが残っているので申し訳ないが予約を取り消し避難小屋に 下りて泊まることをK・Kコンビでお願いした、ところ快く了解し、尚且つ心配してくれて、全く予期しない ことに双眼鏡を持ち出し下の避難小屋方面を監視し始めたので、はたまた私の高笑いらしいのも聞こえたので 笑いながら登ってこられては名コンビのパフォーマンスが台無しになる危惧を感じたので急ぎK氏が連絡に 来てくださったと言うことでした。

[頂上・避難小屋]
 駒峰ヒュッテで無事合流し4名揃ってさらに頂上を目指し15:00頃到着できました。360度の眺望は 印象的でした。記念写真後、避難小屋まで一時間ほどで下り飲料水を確保し、名古屋からK氏持参の赤味噌 土手鍋を肴に美味しい飲み物をいただき、今夜はちょうど十五夜と聞き外に出ると満月が光り輝いて、いろんな 出来事があったけれどもすばらしい一日であったことが実感できました。

[下山]
 翌日は5:00起床、朝食後7:18小屋を立ち、天気が崩れる予報と車道がマラソン大会で通行止めに なる可能性もあり、急ぎ下山し、上り6時間を要した道を約2時間で駐車場に帰着しました。53箇所の梯子、 そのうち金属で出来た梯子28箇所を数えたのは、やはり余裕ができた下山のときのことでした。
 K氏の車は相談役のA氏の車と違ってまた別のスリルが満喫できました。こればっかりは乗せて いただきませんと解りません。
 K女、A氏と私の3人は"こまくさの湯"まで送っていただいたところでK氏と別れ、入浴後駒ヶ根に戻り ソースカツ丼とビールで無事であったことに乾杯し、行きと同じ高速バスで帰京しました。
 ガンコウランジャムは大好きなヨーグルトの味付けに最高でした。

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