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料理の科学、調理のポイントはなにか,改訂Jan.2005


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(1) AA:中華鍋に硬い酸化鉄の皮膜 ?,達人:斎 風瑞さんの方法,Jan.2005
(2) CC:炒め物、加熱は後から
(3)


AA:中華鍋に、酸化鉄の硬い皮膜は迷信。
中国料理の達人:斎 風瑞さんの方法

斎 風瑞さんは、その酸化皮膜を朝1番に、野菜炒めで作る。
一日の終わりは、鍋を石鹸で、きれいに洗う。油など引かない。熱伝達が良い状態で使う。

毎朝一番には、良い、酸化鉄の皮膜(肉料理のため)を作る。油をひいて、野菜をいれてから、コンロに火をいれ、炒める。鍋底が野菜炒めで、それなりに皮膜がでる。次に、温度があがってから、肉類の炒め物をする。


使う度に、酸化鉄の皮膜を作る。朝一番にトマト・レンコンを、炒めると、還元力が強いので、酸化皮膜は、無くなる。同様に、朝一番に、野菜の前に、肉の炒め物をすると、酸化鉄の皮膜は還元され、酸化皮膜は、無くなる。

この手順で、清潔な鍋肌で、十分な調理を楽しむことができる。

夕飯の炒め物が、終わったら、石鹸をつけ、金属タワシで、油などの付着物を、きれいに取り去る。油気が無くなったら、鍋を乾いた布で水気をとりさる。

間違えても、夕方に油を鍋に塗り、酸化油をわざわざ作り、朝、劣化した油を調理に使う事は、止めて下さい。-----黒い炭化層をつければ、熱伝達が悪くなるので、テフロン加工の鍋と類似の調理ができるが、中華なべの良さを生かせない。
中華鍋は、熱伝達がよい、調理道具です。道具の、見てくれのために、食用油塗り、わざわざ酸化させ、その油を食べるのは、健康に悪い事は明白です。

中華鍋の底は、火が均一に当たるように丸く、なっている。テフロン加工のフライパンに比べると、熱伝熱がよい(同じ火力で熱すると、鍋肌がより高温になる)。

ここでは、中華鍋での調理を主題に、体系的な理解を、後輩に伝えたいと考えています。また、皆さんのなぜだろうかと感じてる興味(こと)を、教えてください。私なりに、体系的な見方を伝える工夫してみます。



BB:中華鍋の維持・管理(酸化鉄皮膜の)

(1) 酸化皮膜が、簡単に取る ? 、取れてしまう。
君のお母さんは、よく知ってる。でも、何故かは、料理の先生・理科の先生、誰も教えてくれない。

それは、理科の先生は、調理を知らないし、料理の先生は、理科を知らないからだ。しっかりと、物事を理解しよう。鍋の、酸化皮膜もそれだ。還元作用で、皮膜は、簡単に取れる。

鉄鍋(中華鍋)で、トマト炒め、レンコン炒め(レンコンを煮る場合も同じ)てみよう。鍋肌は白色になる。レンコンでは、真っ黒になる。レンコンを酢に曝しても、酸化鉄で、真黒になる。酸化鉄で、真黒になる。

鉄鍋で、ブドウ・ジャムを作るときも、同じだ。還元で、溶けた鉄分が、酸化してジャムが黒くなる。だから、

ビタミン・ナイアシンなどが多い、果物・野菜を煮たり、炒めるときは、テフロンフライパン、アルミ鍋・土鍋・ステンレス鍋など、酸化されにくい材質の鍋を使う。

(多量の油で、還元作用を、少なくは出来るが)


豚肉のステーキを、少量の油で、中華鍋で、焼くときも、同様に、ナイアシンが多いので、酸化皮膜が取れる。たっぷりの油を使えば、酸化皮膜は、はがれない。

また、肉を動かさずに焦がす、トマトを炒める、レンコンを炒める。
これらの作業で、酸化皮膜は、還元されて無くなる。


(2) 酸化皮膜を作る。中国料理の達人:斎 風瑞さんの方法。酸化鉄皮膜は、その都度作る。朝1番は、野菜炒め。一日の終わりは、鍋をきれいに洗う。熱伝達が良い状態で使う。

表面にきれいな酸化鉄の皮膜が出来るが、棕櫚のタワシで、こすれば酸化鉄の皮膜は取れて、無くなる。

きれいな、真っ黒な酸化皮膜を作るには、下記の方法がある。鍋を火力の一番強い、コンロに掛け、火口全開で焼く。出来れば、キャンプで使う、ガス・バーナで鍋の周辺を焼く。4分もすると、鉄鍋の表面の色が変わる。-----から焼きと言う事が多い


しかし、この真っ黒な酸化皮膜も、レンコンを煮たりすれば、簡単に取れてしまう。酸化皮膜は、残すのではなく、毎朝作るのが、原則である。 酸化皮膜を残そうとして、油の炭化被膜をわざわざ残し、汚れた中華鍋にし、熱伝導を悪くし、テフロン加工のフライパンのようにして使う、プロが居る。油の炭素皮膜で、鉄は溶けなくなるが、熱伝導が良い、中華鍋の特徴はなくなる。

!!!そうすれば、たしかに、肉の調理、レンコンの炒め物が、気を遣わずに出来るが。??


しかし、中華鍋の伝熱効果のの良い性質を使うには、炭化被膜はない方が良い。
夕方の調理終了後、石鹸またはクレンザーで洗い流す。

翌朝、鍋肌がさびている時は、「たわし」などで錆を取り、朝一番に[野菜油炒め]をすれば、その都度、きれいな酸化鉄の皮膜に戻る。


野菜の油炒めが最初で、肉などは、野菜の油炒めの後で(皮膜を作ってから)、調理すると鍋に肉が、クック事はない。「肉は2番目に使う」事を間違えないように。


CC:香辛料を何時入れる?中華鍋で、野菜炒めの方法は?
にる、むす、炒める、野菜と鍋(火力=伝熱面温度)と水分の体系的な理解を

(1) 香辛料を何時入れるか
香りを出すように初めに、入れるとよく言いますが、どうでしょうか ?調理の初めに、フライパンの中で、良い香りがしても、食卓で戴くときに、残っているでしょうか。香辛料は、戴くときに香って、始めて意味があるのでしょう
ニンニクの匂いを少なくするのに、初めに炒めるなら、良くわかります。
普通は、仕上げの段階で、(水気のない状態で、)香辛料の味・香りを生かす、のが良いと考えます。
一つ試して下さい。


(2) 鍋を加熱してから、野菜や油を入れるのでしょうか ?

お店は、当然、前の調理に続いて、次の調理ですから、加熱してあるところからの、出発になります。

家庭では、鍋をガスコンロに載せても、点火しません。鍋に、調理する野菜を入れ、炒めよの油を入れ、やおら、点火します。
野菜を切ったら、加熱時間が長い野菜の茎など材料を、中華鍋に入れる。鍋に火がないのですから、ゆっくり包丁がつかえます。

火を入れても、鍋は、暖まっていないので、かき回さない。鍋肌の温度が、十分加工適温になったら、鍋の温度と、野菜の温度を見ながら、焦げ付かないよう、最小限の作業をします。火が弱いほど、ゆっくりの作業になります。



DD:プロは、なるべく短時間にしあげ、お店の回転を良くし、儲けるために、出来るだけ強火で、調理し無ければなりません。

プロは短時間に早く仕上げる、火加減、調理温度が、調理の主題になる。

家庭では、調理温度が主題で、時間の要素はそれほどではありません。


言い換えると、プロは高めの調理温度、家庭は火加減が容易な調理温度と考えます。

例えば、炒め物では、プロは強火で、鍋肌温度を冷やすため、せわしく野菜をかき混ぜる必要がある。

家庭ではこれとは反対に、火加減は弱火で、鍋肌温度を保つため、静かにかき混ぜる。
せわしくかき混ぜると、肝心な調理の鍋肌の温度が下がりすぎます。


家庭では、総ての準備が終わり、最後にコンロの火をつける。温度が上がるまで、野菜などは、動かさない。弱火だから、野菜もゆっくりかき混ぜ、加熱温度を確保する。

「炒める、蒸す、煮る、」どこが、違うのだろうか??

(3) 中華なべで、野菜炒めするのに、小さじ1程度の水を加えたら、どうなるでしょうか


水があるので、鍋肌は100度、水は蒸発する。-----ソウ、蒸す調理になります。水を必要だけ少しずつ、加えると蒸し野菜が出来ます。

水を多く入れれば、煮物になります。水加減で、炒める---蒸す---煮る、と使い分けのが家庭料理。


EE:弱火の火加減の物理学(kw/sec)


中火のコンロの水の蒸発量。
中コンロでは、下記の様に、最大位置、60分で2000gr/180=11cup、火が強いと、30分で5.5cup。

中火のコンロには、炊飯のクリック位置(推定火力は、ガスで1.3kw、750w位(電気コンロ相当))がある。

実験結果。中火のコンロ(表示発熱量=約2.67kw=約2,300kcal)の最大火力でのアルミ鍋からの蒸発量は、30分間で、1000(gr)だった。。従って、1時間では、2.000kg/hr*600=1,200kcal/hr。
2,300kcal/hrの52%、ガス火力熱量の約50%が鍋から、蒸発した。


炊飯位置は、大略600kcal/hrを、受熱するので、弱火のまま、沸騰20分(沸騰炊飯---吹きこぼれがある)では、(600*20/600=0.5kg)2cupが蒸発する。

鍋で米を炊く水加減。例えば、米2合(=145gr*2=290gr)、沸騰20分の炊飯の水の量は、290gr*1.3+2*180(蒸発分)=740grである。沸騰したら、弱火なら、290*1.3+180=560grの水加減である。

通常は、290gr*1.5=440gr程度なので、沸騰したら、でんぷんのアルファ化(95度以上20分保持)のために、火を弱めている。


中火コンロのクリック位置(炊飯位置)は1/2の5.5(cup/hr)。最小の火は、1/4の3(cup/hr)が蒸発する。最大は11(cup/hr)。


野菜・魚を炊くとき大切な、弱火は、落とし蓋をして、15分で1cup程度の蒸発量(1時間で、4cup)。中火ガスコンロのクリック位置(5.5cup/hr)とストップ位置(3cup/hr)の中間で煮る。煮汁の温度は、約80度(”おでん”を暖める温度)。


コトコト煮は、弱火より弱く、1cup/30分が目安で、小コンロのクリック(中火)が適当。

小のコンロの水の蒸発量。

小コンロでは、60分で900gr/180=5cup、クリック位置は半分の2.5(cup/hr)最小の火では、その半分の1(cup/hr)が蒸発する。

コトコト煮の煮汁の温度は、(落とし蓋をして、)75度から高くて80度。

(備考)水の蒸発の潜熱量、600kcal/kg
1kwh=860kcal


私は猫のラン

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Photo of cat name ラン