自分の身体の責任者は自分。健康とはその人の日々の積み重ねた結果であるといいます。
医は食にありともいいます。

最近は有機農法で生産された農産物が味も香りも優れていて、愛好者が目に見えて増えてまいりました。毎日の生活の中で、意識して安全なものを選択していくことは、とても大切なことです。しかし良いものだけを完全な形で選択してゆくことはとても大変というより不可能といった方がよいかも知れません。

化学肥料ゼロ、農薬ゼロ、食品添加物ゼロ、また薬品の中には強い副作用をもつものが少なくありません。とはいっても、やはり身体によいものを選択していく考え方は大切なことには変りがありませんが、現代の生活では、人間が本来もっている自然治癒力、免疫力、代謝力を高めることによって、一旦身体の中に入ってしまったものを体外に排出する力をもつことがもっと大切ではないかと経験から考えるようになりました。

ここで皆さんにお伝えしたいことは・・・皆さん初めて病院で薬が出された時、どうされていますか。たいていの場合、お医者さんの指示通りにされている方がとても多いと思います。私は或る時から、これは少しおかしいぞと考えるようになりました。なぜなら、自分の身体の責任者は自分なのだから、口にする薬の作用が何のようなもので、副作用がどういうものかを確認し理解した上で口にすることは最低限自分の身体の責任者としての義務ではないかと考えたのです。

もう10年になるでしょうか、今は90歳、現役のお医者さんの医学生の頃のお話をうかがう機会がありました。昔はまず薬は毒であることから学んだそうです。毒をも毒を制する部分が薬効で、制し得ないところが副作用、薬効が2割で8割は身体にとって毒になってしまう。

昔は患者さんの年齢や体重、特徴などを把握して、微妙にサジ加減をすることがあたりまえだったから名医のサジ加減などという言葉が今でも残っていることを話して下さいました。今、少数の病院では錠剤をすりつぶして患者に適量の薬を出している病院があることも知っていますが、ここで申し上げたいことは自分の身体に入れる薬ですから、事前にその薬の作用や副作用がどういうものか知ることは自分の身体の責任者としての義務ではないかと考えるのです。

今、書店では、健康に関する本、薬についての本は沢山あります。薬についてだけでなく、身体のしくみを学ぶことは、「人体宇宙」といわれるほど楽しいものです。身体のしくみ、人体宇宙の実際をかいまみますと、健康感、いやあなたの人生感を変えるほどの力をもっているとさえ思っています。