クイーンの定員 #042
ジョン・ソーンダイクの事件簿
チャトー&ウィンダス 1909年
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創元推理文庫 |
巻尺や顕微鏡にフラスコ等を使い、科学的捜査をするソーンダイク博士。倒叙物を創作した著者フリーマンが「ホームズのライヴァルたち」としてデビューさせた博士の傑作短編集です。この後に発表になった『歌う白骨』もクイーンの定員に選ばれています。
収録短編
・ | 海浜の足跡 −The Man with the Nailed Shoes− |
・ | 新来者の鍵 −The Stranger's Latchkey− |
・ | 職のない人類学者 −The Anthropologist at Large− |
・ | 青いスパンコール −The Blue Sequin− |
列車の一等客室で一人の女性が殺された。頭部に穴をあけられ他は顔に擦り傷があるのみで盗難品も無い。結局凶器らしき傘を持っており、直前まで口論していた画家が逮捕された。当時としては斬新なトリックだったのでしょう。 | |
・ | モアブ語の暗号 −The Moabite Cipher− |
イギリス皇太子のパレード中に一人の男が不運な死を遂げる。男のポケットからはヘブライ語で書かれたと思われる手紙が見つかった。一方ソーンダイク博士の元へ兄が砒素で殺されかけているという相談が来た。いわゆる暗号物ですが、意外な結末が待っています。 | |
・ | 支那貴族の真珠 −The Mandarin's Pearl− |
・ | アルミニウムの短剣 −The Aluminium Dagger− |
ビルの三階の一室で男が後ろから短剣で刺されて殺されていた。その部屋のドアには鍵がかかっており、窓は開いていたが足場は無かった。そしてその短剣の柄は珍しくアルミニウムでできていた。密室物であり、殺害方法がユニークです。 | |
・ | 深海からの伝言 −A Message from the Deep Sea− |
『ソーンダイク博士の事件簿』(1977)大久保康雄訳(創元推理文庫)収録作品
「青いスパンコール」「モアブ語の暗号」「アルミニウムの短剣」