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The Labours of Hercules |
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| Collins Crime Club 1st edition in UK |
Dodd Mead 1st edition in USA |
あらすじ
引退を考え始めていたポアロはバートン博士との会話から、これから引退するまでの期間に12の事件を引き受けることにした。それもただの12件では無く、ギリシア神話に出てくる「ヘラクレスの12の難業」に照らし合わせ選ぶのである。かくしてポアロは奇想天外な数々の事件を解き明かすこととなった。
感想
クリスティが「ヘラクレスの12の難業」をいかに推理小説化したかが見物です。決して内容を似たような物とはせず、12の事件にそれぞれ特徴を持たせ、魅力あふれる「難業への照らし合わせ」に感嘆せざるを得ません。12作全部で一つの長編になっているとも言える傑作短編集です。
おまけ
| その1)アシル・ポアロ(Achille Poirot)(p10) エルキュール・ポアロに兄がいたと言う事実が明らかになります。名はアシル。ギリシア神話に出てくるアキレスのことです。アキレス腱の名の由来の人物です。 その2)シエイクスピア(p244) ポアロがシエイクスピアの一節を引用します。これは『マクベス』において、夢遊病のマクベス夫人を治療するために呼ばれた医者に対してマクベスがはいたセリフです。
その3)ダチューラ(p256) Datura、ちょうせん朝顔、ナス科植物で熱帯アジア原産の一年草。葉を曼荼羅葉(まんだらよう)と呼んでぜんそくの薬とするが、猛毒があり、中毒すると苦しんであばれるそうです。 |
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| その4)ホームズ、フォーチュン氏、サー・ヘンリー・メリヴェイル(p317) それぞれコナン・ドイル、H・C・ベイリー、ジョン・ディクスン・カーが生み出した名探偵です。サー・ヘンリー・メルヴェイルは通称HM卿と呼ばれています。 |
「ヘラクレスの冒険」 アガサ・クリスティー 高橋豊訳 ハヤカワ文庫 |
その5)ロデリゴ・ボルジア(p348)
詳しくは「カリブ海の秘密」をご覧ください。ボルジア家に関しては「蒼ざめた馬」、「ポケットにライ麦を」などにも登場します。クリスティを始めイギリス人にとって毒といえばボルジア家のようです。
その6)収録短編
| 作品名 | 原題 |
| ことの起こり | Foreword |
| ネメア谷のライオン | The Nemean Lion |
| レルネーのヒドラ | The Lernean Hydra |
| アルカディアの鹿 | The Arcadian Deer |
| エルマントスのイノシシ | The Erymanthian Boar |
| アウゲイアス王の大牛舎 | The Augean Stables |
| ステュムパロスの鳥 | The Stymphalean Birds |
| クレタ島の雄牛 | The Cretan Bull |
| ディオメーデスの馬 | The Horses od Diomedes |
| ヒッポリュトスの帯 | The Girdle of Hyppolita |
| ゲリュオンの牛たち | The Flock of Geryon |
| ヘスペリスたちのりんご | The Apples of the Hesperides |
| ケルベロスの捕獲 | The Capture of Cerberus |
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