世界探偵小説全集17

Surfeit of Lampreys

「ランプリイ家の殺人」


ナイオ・マーシュ


1940

★★★★
国書刊行会
浅羽莢子訳


あらすじ
 悪気は無いのだが金の使い方を知らないランプリイ一家。彼らはいつしかギリギリの生活を送るようになっていた。そしていつものようにランプリイ卿は兄のゲイブリエル侯爵に金の工面を頼もうとする。家族総出で兄夫婦を迎える一家だが兄弟の話し合いはケンカ別れになる。そして帰り際のエレベーターで兄のゲイブリエルが目を刺されて殺されているのが発見される。

感想
 ものすごく読みやすいです。事件の後の家族それぞれの警部によるインタヴューは少し長く飽きそうですが、文章のうまさで何とか持ちます。家の構造が挿入図があるのにもかかわらず、少し分かり難いのが難点です。なんてったってその家の構造が大事なんですから。総じてこの手の作品は個人的に好きです。

Collins Crime Club
1st edition in UK
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