実践・エルフ語講座
第四回「テングワール その2」
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今回は母音です。母音の表記法には二種類あります。ひとつは「完全文字化」と呼ばれる、子音と同格の文字表記をする方法、 もう一つは筆記体ともいうべき、付帯記号で表記する方法です。
まず「完全文字化」ですが、これはモリアの坑道の門の銘によれば、

これはシンダリンたちが用いました。母音文字の上にをつけると二重母音を表わします。 au、awのような付随のwを表わすのはか〜でした。
一方、筆記体では、

となっています。これは、タイトルページの銘の表記法です。 なお、サウロンの創造した暗黒語は、この筆記体がもとになっていますが、一部逆になっています。

これは指輪の銘に書かれています。
さて、その筆記体の付帯記号(テフタ)は独立しては使われません。 必ず子音と共に書かれています。上エルフ語(クゥエンヤ)では、母音の前の子音の上に、 灰色エルフ語(シンダリン)と共通語ではその母音の後の子音の上におかれます。 そこに子音がない場合は短符号があてられます。 長母音は長符号の上において表わします。 また付帯記号を二つ重ねて表わすこともありますが、その場合はしばしば装飾的に書かれました。 この他に、筆記体には多くの簡略体がありますが、今のところ、その一部しかわかりません。
子音の上に横棒があると、その子音と同じ系列にある鼻音がその前にあることを示します。 下に横棒があるときには、その子音が長音か、二重であることを示します。 また、が文字の横下についているときは、Sが付随します。 例えば、ts、ps、ksなど上エルフ語で好まれた音に用いられました。

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