1. 買ってきて箱をあけて。。。
箱は第1段からの同じ金色の箱で、 箱をあけると取説とインレタと袋じゃなくてあて紙代わりの
シートが1枚。袋の代用ではなくちゃんとしたシートになりました。
さて、以前は箱の発泡スチロールの緩衝材が、長さ、高さ共に車体より小さく、車輪など食い込ん
でいましたが、ちゃんと改良された様で、すんなり取り出せる様になりました。
取りだして細部を確認すると、成型色のままの床下を除けば、前回同様、艶消しの度合いなどよく
できています。
車体の下には後付パーツ。手すり、エアーホース、ステップなどが入ってます。今回、この辺りも
改良され、車体と全然違う色の軟質プラだったのが、塗装したのか色が出来る限り車体と揃えられ
ていて、手すりの形状もかなり良くなりました。また、オロネ10では幌吊りも別パーツとなってい
て、連結面のディテールアップも進められています。
また、台車も前回から日光製の定評のあるものにされましたが、今回は新規製作のTR60で、DT21/DT24系列と同じく枕バネを別パーツとし、車軸発電機も別パーツ(ダイキャスト2パーツ構成)
となるなど力が入ってます(TR60は日光から分売される予定)。
室内はハネと同じく昼間(座席)の状態で、シートも一体のクリームとなっています。KATOの様に
別パーツでえんじ色にして欲しかった所です。それと横引きカーテンがポイントの一つになるので、
ぜひ欲しかった所です。私は色差しをしていませんが、シートと床(灰色ではなくじゅうたん敷な
ので海老茶色)に色を入れると引き立つでしょう。ただ、仕切の幅は寝台状態の引き出された状態
なので幅を調整してやるとよいでしょう。カーテンはレースのと遮光の外から銀色に見えるのと2
つあります。(KATOのをつけるという方法もあるかも)それと、惜しむらくはKATOのでも同じ
なのですが、上段覗き窓がまる見えなので、上段寝台舟をつけたい所です。
2. 組立追加工その1(下回り)
さて、さっそく組立と追加工にはいります。まずは下回りから、スハネ16 では高すぎる車高を適性にする為にワッシャ(オハネ12等と高さを合わせる為にワッシャが入っている)が入っていました
が、こちらにはありません。しかし、高さはどうみてもオハネ12と同じ高さで、連結器高さが異なってしまいます。(オロネ10の方が高い)そこでカプラーを#5から下にオフセットする#22に代えて
カプラー高さを合わせます
スハネ16との比較。連結器は交換により高さを合わせたが、雨樋高さに注意。
上回りと下回りの分解も、片側3ヶ所のツメを外すのは同じですが、オハネ12の頃と比べるとかなりあっさりと外れます。
台車は別パーツを取り付ける為に一旦バラします。バラしたついでに、ガタついて本来の役目を果た
していないピボット軸受を、正常にするために枕梁の側枠を取り付ける部分をラジオペンチでつぼむ
様に曲げてやります。再び組むと軸受間が狭まり、ガタがなくなってピボットで受けるようになるわ
けです。手ですこしずつ広がる様にして調整して、車輪が軽く回る様になれば調整は終了、KATO客
車並とまではいかないものの、結構軽く転がる様になります。この時グリスもさしておくとよいでしょう。付属の車輪は黒染め済なのもスハネ16と同じです。枕バネを接着し、トイレ側台車に車軸
発電機をつけて組み立てます。
KATOのナロネ21と並べて見た所。こちらも雨樋高さに注意。台車の車軸発電機がなかなかのディ
テール
続いて指示どおりエアーホース、ステップをつけます。エアーホースは省略または別のパーツにし
たほうがよいかもしれません。ステップは逆にドアステップの取り付けに改良がなされて、簡単に
取り付けられる様になったのはスハネ16からです。
オプションでついてくる電暖用トランスですが、取説に説明がありません。実物の写真から調べて
て見ると、公式側前位寄り水タンクと床下クーラーのダクトの間についている様です。私はSG仕様
(電暖なし)にしましたので省略しました。(この場合は車端部ジャンパー栓の電暖用ジャンパー
栓受を取らないといけないのですが)
床下は一部機器が別モールドとなり、はめ込まれる様になってます。これでかなりディテールが改
善されています。TOMIXの力の入れ様を感じます。
3. 組み立て追加工その2(インレタ)
車体にパーツを取り付ける前にインレタを張ります。その為にホロを外します。インレタは前回の
に比べて、ある所を転写中に当たっていた他のところが勝手に転写してしまうという問題がずいぶ
ん改善されている様に思います。ただ、ドア上の客室種別表示「A寝台」がとても入れにくいのは
以前のままです。
番号は89としました。(大ミハ所属) さらに、前述のドア上の客室設備標記のインレタを入れる
際、外形に合わせてシートを切り、転写してから剥がす様にしましたが、転写後剥がさなくても、シートがガラスっぽくてかえってよいことがわかり、転写しても剥がさずそのままにしています。
妻面にも検査標記など用意されてますので、指示通り入れます。
インレタを入れたら下回りをハメ込んで組立ますが、さらに軽くきっちりはまり込んでくれる様に
さらに改善されています。
インレタなども入った妻面の表情。ホロ吊り金具のディテールや、てすりの色などにも注意
4. 組立追加工その3(車体)
屋根はオロネ10は限界一杯の深い丸屋根で、灰色に塗装され、クーラーやベンチレータもなく、実 にすっきりとしています。デッキと前位妻面につく手すりは今回大きく改善され、軟質プラながら 色が車体とほぼ同じ色になってます。バリや形状なども改善され、KATOのアッシーパーツを使用 しなくてもよくなりました。太さも改善されている様に思います。また、今回からホロ吊り金具も 別パーツとなったので取り付けてやります。ホロを再び取り付ければ完成です。
*追加*
スロフ62の登場で、室内ユニットのシートに赤を差したのでこちらにも赤を差してみました。
かなり室内が実感的に見える様になったと思いますが、いかがでしょうか。
5.その他
限定生産(なぜに限定?)されるオロネフ10(こちらは青のみ)とオロネ10の茶色も同時発売で、
茶色は薄緑色の帯も塗装で表現されている様です。(その分値段が少し高い。オロネフ10もテール
ライト付でさらにちょっと高い^^;)インレタや取説は共通の様で、インレタはその為に黒で「寝台」
もあり、2色シートになっています。取説には編成例で「きたぐに」にオロネフ10が組まれてます
が、確かに大ミハにはオロネフ10 2002が最後までいましたが、オロネ10の方がよっぽど多かった
と予想されます。
ハネに比べて編成当たり1〜2両と数も少なく、それを想定して生産量も少なめでそれが価格にも影
響していると聞きます。それでもちゃんとラインナップに加えてくれたTOMIXに感謝です。ハネに
ロネが加わり、寝台急行の編成に厚みが増しました。次は発の座席車で、しかも軽量客車でないス
ロ(フ)62が来年早々にも出るとのこと。さらに厚みが増し、さらにお座敷客車にも改造が可能な
この車の登場に期待です。その前に貨車のキットが出るそうですが。。。
以上で今回発売されたTOMIX製オロネ10の組み立てインプレッションを終わります。当初と言うか、 実際に出るまで10月下旬の予定とされていて、ぎりぎり上期に間に合わす必要があったのかもしれ ませんが、かつてオハネ12でのドタバタを経験しているので、1ヵ月も早くでてきたのはTOMIXに いや、鉄道模型業界では異例(うれしい悲鳴ですが)のことと感じます。この調子で今後も予定通り に出して欲しいものです。ついでにホームページももっときっちり情報が生きる様に更新して欲しい ものと思います。