TOMIX製スロ(フ)62型客車のインプレッション



TOMIXから先日発売されたHO第4段スロ62(スロフ62)のインプレと組立レポートです。
購入して気になった点と追加工をメインに書いていきます。

0.購入時

いつものごとく、2割引の量販店でスロとスロフ(スロは知人の代理購入)を1両づつ求めまし たが、今回、グリーン帯の塗装に難があるものを多くみかけました。(スロで3両みてうち2両) スロフでも屋根の塗装がまだらになっていたり、購入時に塗装の出来をしっかり確認することが 必要不可欠だと思いました。また、今回スロがさらに200円値上がって7400円になりました。 確かに新規製作部も多く、金型代も跳ね返ってのことでしょうが、最初のオハネの頃からすでに 1400円も値上がり(フで1000円)なのはちょっと。。。

1. 買ってきて箱をあけて。。。

箱は第1段からおなじみの金色の箱、 箱をあけると取説とインレタとあて紙代わりのシートが 1枚なのはオロネと同じ。インレタの台紙が緑色になったのはグリーン車であることを誇示して いるのでしょうか。
さて、またしても箱の発泡スチロールの緩衝材が、高さだけ車体より小さく、車輪など食い込ん でしまっています。オロネ10で改良されたと思ったのですが。
取りだして細部を確認すると、成型色のままの床下も前回同様、艶消しの度合いがこの車ではも う少し強くてもと思います。
車体の下には後付パーツ。手すり、エアーホース、ステップなどが入ってます。オロネ10で改良 された幌吊りや手すりなども引き継がれています。
また、台車がオハネ12に使用したオリジナルのものの流用かと思いきや、日光製のTR50にこれ また変更されました。が、車軸発電機が旧型のままになっているのが正しいのかどうか疑問が残 ります。
室内は初めての座席車で、シートはまたしても一体のクリームとなっています。KATOの様に別 パーツでえんじ色にして欲しかった所です。

2. 組立追加工その1(下回り)

さて、さっそく組立と追加工にはいります。まずは下回りから、スハネ16 では高すぎる車高を 適性にする為にワッシャが入っていましたが、オロネ10からはまた元に戻ってしまいました。 高さはどうみてもオハネ12と同じ高さですが、連結器高さはオロネ10では変更したのですが、 スロフ62ではそのままで合いました。
上回りと下回りの分解も、片側3ヶ所のツメを外すのは同じですが、スロフ62では台枠の形状 からかちゃんとハマってないように見えます。しかし、それで正しい様です。
台車は一旦バラします。バラしてガタついて本来の役目を果たしていないピボット軸受を、正 常にするために枕梁の側枠を取り付ける部分をラジオペンチでつぼむ様に曲げてやります。再 び組むと軸受間が狭まり、ガタがなくなってピボットで受けるようになるわけです。手で少し ずつ広がる様にして調整して、車輪が軽く回る様になれば調整は終了、KATO客車並とまでは いかないものの、結構軽く転がる様になります。この時グリスもさしておくとよいでしょう。 付属の車輪は黒染め済なのもスハネ16からです。さらに軸受け仕上げカッター(いさみや製) を今回から使用してみましたが、かなり転がりが改善される様に感じました。

続いて指示どおりエアーホース、ステップをつけます。エアーホースは省略または別のパーツ にしたほうがよいかもしれません。ステップは逆にドアステップの取り付けに改良がなされて、 簡単に取り付けられる様になったのはスハネ16からです。
オプションでついてくる電暖用トランスですが、取説に説明がないのも最初からです。実物の 写真から調べて見ると、公式側前位寄り水タンクと台車の間についている様です。この部分の 床板は、メーカー名、製造国、品番がモールドされているので、削り落としてから取付けまし た。
床下は一部機器(発電機など)が別モールドとなり、はめ込まれる様になってます。これもオ ロネ10以来の改良点です。

3. 組み立て追加工その2(インレタ)

車体にパーツを取り付ける前にインレタを張ります。その為にホロを外します。インレタは今 回から台紙がグリーン車の意味か緑になりましたが、カラー文字の転写などにちょっと転写性 の悪さを感じました。あと、車体の塗装の関係もあるかもしれません。
番号は2009としました。(大ミハ所属) 妻面にも検査標記など用意されてますので、指示通 り入れます。


インレタなども入った妻面の表情。フなのでテールライトを点灯させてみました。

4. 組立追加工その3(車体)

この車はいままでと違い、座席車であり、しかもグリーン車のえんじのシートは目 立つものですから、成形色のクリームのままではなく、赤に塗ることにしました。 手持ちにはタミヤ水性アクリルのフラットレッドがあったので、ちょっと明るめで すが、筆塗りで色を入れました。


本当はペラペラな形状のシートを天賞堂製のものに交換したり、床部分も含めて灰 に塗ってから赤を入れたかったのですが、とりあえず赤だけ入れることにしました。


シートに赤を差したことで、見た目がずいぶん向上(したと思う)室内の見え方。


後は室内灯を入れてやらないと。
同様にクリームのままだったオロネ10にもシートの赤(グリーンは特急用のナロネ 21やオロネ14/24、「銀河」のオロネ24はえんじにモケットをわざわざ張り直し てある)を入れてみました。


赤を入れた室内装置


かなり見栄えが向上したと思いますが。。。
車種が違ってしまいましたが、元に戻して、シートの塗装を終えた所で室内ユニット を再び車体に取り付けます。
屋根はクーラーが新規金型起こしとなり、ちゃんと角張ったAU12Sとなっています。 KATOも12系以来のAU13ではなく、キロ28や来春登場する165系のサロのクーラー はちゃんとこちらにして欲しいものです。で、クーラーは別モールドですが取付済で、 ベンチレータのみハネと同じ物が後付けパーツで入ってます。かなり金型が摩耗?し てきたのか、バリなどが目立つ様になってきました。
デッキと前位車端につく手すりはオロネ10で改善されたものになり、ホロ吊り金具も 同様に別パーツとなっています。ホロを再び取り付ければ完成です。

5.その他

今回もスロフ62と同時発売で、インレタや取説は共通になっています。インレタはさ らにカラー化(グリーンなど)が進みました。
オロネと同じく編成当たり1〜2両と数が少ないですが、団体列車などではスロ/スロフ だけで6連程度の編成を組んで活躍もしていました。それよりなにより初めての(冷 房付)グリーン客車なので、需要はありそうに感じるのですが。しかし、スロ(フ)62 がよもやラインナップに加わるとは夢にも思いませんでした。これでマニやオユ、オシ があれば。。。
さらにお座敷客車にも改造が可能だよなとか思っていたら、来春TOMIXから6連セットで、 しかもそちらには茶色(ミト座)も加えて発売されるとのこと。いやはや。。。
で、その次はいよいよオユ10が出てくるはずです。(まだ時期未定ですが)

以上で今回発売されたTOMIX製スロフ62の組み立てインプレッションを終わります。当 初と言うか最初は来年1〜2月と言われていたのが前倒しで年内に出てきてくれるとは 嬉しい限りです。この調子で今後も予定通りに出して欲しいものです。ついでにホーム ページも最近更新が止まってますが、ちゃんと更新して欲しいものと思います。


オロネ10、スロ62を連結した列車の編成例
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