スハニ35を作る。


 まず、難のある床下回り(走行性能など)を少しでもよくする為にKATOの43系(ス ハ43)の床下回りをを使えないか検討をしてみました。
すると床板にあるリブ(窓ガラスや車体と床板を止めるフックもある)と車体のリ ブが干渉してそのままじゃないらない(ドア部の切欠きなども一部干渉するのでこ こは当たる部分をカットすればいい)ことがわかりました。床板側のリブを全部削 るわけにはいきませんので、車体側のリブを1mmほど全体に渡って削る必要がありま すが、そうすればKATOの床板を入れることができそうです。
そこでドレメルを使って車体のリブをだいたい半分に削ります。ドアの部分などは カッターナイフで削り残しを落とします。どちらかと言うと溶かして落とす形にな るので、削った所をさらにカッタナイフでしごいて修正します。

床板の方も同様に当たる爪などをカットし、その上のシートを抑える部分もカット して車体のリブとの当りを避けます。ドア部分の出っ張りも寸法が異なるので床板 側を1〜2mmカットします。干渉しないことを確認できたら組み立てに入ります。

組み立てに入る前にランナーから切り離しますが、ついでにバリなどもカッターナ イフで削ぎ落としておきます。組み立ては、側板と妻板の合わせ目にラッカーシン ナーをさっと少量流して溶着させます。うっかり流しすぎると返って悲惨な結果と なる(表面にシンナーが染み出してくる)ので出来るだけ少量を塗る感じにします。
枠に組む際には、屋根を被せて歪みが出ないようにしましょう。また、固着したら 早速床板を入れてみて当りなどないか確認しましょう。
中村精密時代は、少なくとも側板と妻板は塗装済みで、必要なかったのですが、今 回は青でも1度は塗装が必要です。GMのプラ用スプレーで青またはぶどう色に塗り ます。その前に、プラ板を貼るように指示されている雨樋は変更しませんでしたが、 妻面のテールランプなどディテールの追加または修正をします。私はテールランプ を点灯式にする為にモールドされている側も穴を空けたのですが。。。なんとスハ ニ35の客室側の妻面には新製直後にはテールランプがないことが判明しました。 すでに空けてしまった1両は、ローカル線仕様なので必要だろうということで後で つけたことにしました。^^;それから荷室側貫通路には扉がつきますので、エコーモ デルの#2041の真ちゅうパーツをつけます。妻面の縦樋など形状が気になりますが、 特に変更は行いませんでした。ドア横手すりは、0.5mm穴をあけてKATO客車用のプラ 製手すりをつけました。(真ちゅう線だと擦れて色が剥げるので。)荷物室側妻面 にはもう1つ、LED取り付けで2mm穴を空けたボロ隠しも兼ねてテール円板(エコー: #1726)をつけてあります。
そして色を塗ります。車体は試験工作を兼ねた1両には、GMのぶどう色2号のスプ レーで色を塗りました。
塗り終わったらインレタを入れます。窓ガラスは接着してしまうので、先にインレタ を入れてしまわないといけません。茶色には塗りましたが、末期の設定ですので、 現代の標記の入れ方にします。(時代によっていろいろバリエーションがあるので、 自分の設定する時代に合わせましょう。基本は43系、35系と荷物(荷重や妻面のニ の文字)は20系のカニ21から流用します。形式のスハニは白文字でニがないのでこ みやのを使い、荷物の文字はいさみやのインレタです。
インレタを入れ終わったら艶消しクリアーを吹きます。最初トップコートを吹こう としたら残り少なくてタレてしまったとか、窓ガラスを半分いれてから気づいたな どの失敗もあり、クリアー吹きはインレタ押さえを除いて失敗でした。
屋根はスエード調スプレーのダークグレーです。ガーランドベンチレータはKATOの に代えましたが、未塗装のままです。

床下は便所#721/洗面所#720流し管を追加し、艶消し黒を全体に吹きました。(KATO カプラーはケーディに交換)

ホロはエコーの#726のホロ本体だけを使用しましたが、付属のホワイトメタルパー ツの渡り板だけ切って使っても遜色なさそうです。色はグレーではなく黒にしまし た。渡り板はエコーの#1711です。
室内は仕切り板はそのまま使用しますが、便所側は合いませんので床板に付けます。 実際には下側を2mmほどカットしないといけませんが、そのまま付けてしまったので 室内灯と干渉してしまい、上側をカットしました。
椅子はカツミのシングルクロス(青)をピッチが合わないのでカットし、ついでに そのままだと高くなり過ぎるので下をカットして付けましたが、背もたれの角度な どにバラつきがでてしまいました。なお、シートバックは仕切りと同じく茶(タミ ヤの水性アクリルカラーのレッドブラウウン)に塗りました。スハニ35だと12脚 (48名)分でちょうどいいのですが、ということは、これはグリーン車用というこ とに?(赤、青、緑、オレンジとありますが)
室内灯はたまたま手持ちの中村精密時代の正式オプションパーツがありましたので これを使用しました。米粒球が5個ついている、今のパネルライト方式とは隔世の 感がありますが、原形の44系には逆に似合います。今だとKATOの室内灯を加工する のがよいかと思います。(エンドウ製のでも可ですが、発熱を考えるとプラ車両用 の方が安心?できます。)テールランプは秋葉原などで買い漁った2mm径のレンズ? のついた赤色LEDを使用しています。(型番は不明)

室内灯&LEDを組み込み、最後に屋根を接着(中央部が反って浮き上がるので、輪ゴ ムなどで押さえて接着します。)すれば完成です。

今回完成させた車両のイメージはまさにシーナリィ・ガイドの川俣線!です。機関 車はC12ではなくC11(しかも門デフ)ですが、モデルの11ではなく10にすれば日中、 磐西線に、1にすれば鹿児島でよかったかなぁとも思います。これで、駅セクショ ンの製作にハズミがつくといいのですが。。。^^;


スハニ35(バージョンII、「かもめ」バージョン)


最初は近代化改造車(品川配置の6)を作る予定でしたが、客車増備縮小命令が出て しまい、しばらくアテもなかったのですが、知り合いのC62に引いてもらえればと昭 和30年頃の仕様に仕立てました。
バージョン1(東北ローカル仕様)との違いは、

  • 前位側の尾灯はこの頃はない(連結位置、向きが固定なので)ので削りました。
  • 尾灯は後尾になることがないので点灯させないことにしました。(余ったスハフ42 の車体からレンズだけ使用)
  • 尾灯の回りの円板(反射板)を赤く塗りました。

    以外の仕様はバージョン1とほぼ同じです。(室内灯は未装備)逆に標記や椅子の色は 当時の3等級時代ではなく、現在の2等級(モノクラス)時代のものにしていますが、 これは他の車と合わせる為です。「特急」「かもめ」のサボも入れて、C62華やかかり し頃の再現ができたらいいなと思います。門タケのケだけがKATOのインレタになく、 ケだけ抜けているのはちょっと残念です。

    


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