日本の医療制度


日本の医療制度について簡単に述べてみよう。日本は国家が認める医療システムを西洋医学に限定している。では、近年国家資格となった鍼灸・マッサージ・柔道整復はどうだろう?実はそれらは医療ではなく、「医療類似行為」という位置づけであり、施術者には診断権も投薬権も与えられていない。米国では専門の大学がいくつもあり、医療保険の対象にもなっているオステオパシーやカイロプラクティックであるが、日本では認められていないというのが現状である。また、国家資格もないため、少数ではあるが未熟な治療家によって医療事故がおきている。

では、人間のすべての病気を現代西洋医学だけでカバーできるのか?といえばそうでないことが多いので、これだけ多くの代替療法が存在しているのだと思う。そして、それらの代替療法はそれ相応の効果をあげている。しかし、現在の日本の医療体系は、西洋医学を前提とする一元的なものであり、それ以外の代替療法が入り込む余地はほとんどない。戦後、信教の自由は認められたのに、医療に関しては選択の自由が認められないというのはおかしなことではないだろうか?しかし、近年になって自分の健康に対する意識が強くなり、つい最近までうさんくさいと思われていたサプリメントや代替療法を積極的に利用する動きがあるのも事実である。近い将来、これらの代替療法も「医療行為」として認められる日が来るかもしれない。



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