材料は15,21PINのコネクタ(共にオス)、及び余ってたDOS/V用RGBケーブル、15PIN2段>3段への変換コネクタ。ただしこの方法はデメリットが大きいのでお勧めはできない(^^;
工具類も特別なものは必要なし。はんだごてとテスターぐらい。
配線のための資料としてのPIN対応表、
KotatugaHouseさんのところのコネクタ表
(15ピン RGBコネクタ)、
(AT互換機 VGA RGBコネクタ)
(RGBマルチコネクタ) をプリントアウトした。
詳細手順を掲載していたページが無くなってしまったのですが・・・要はPin対応表の通りに結線するだけです。
ただし、DOS/V用のケーブル(PC98用等だとAudio信号が結線されている場合もある)を使用したためにaudio関係の端子は省略し、「7,9,13,15,18,20,17,19」のPINのみを配線した。9PINにはHSYNC、VSYNC両方の端子をはんだ付けする(要するにこれだけで複合同期信号になったわけね(^^;;)。
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作業自体は単純なので、半田付け作業はさっさと終了。ただ、PINとPINの対応を調べるのが面倒だったのと、ケーブルのR/G/Bの線がGNDといっしょになってるタイプだったので。ちょっと手こずりました。 早速X−RGB2に接続してテストします。 はたしてすんなり画像が出るのでしょうか? (実はこの時点ではまだ大変なことに気付いていない・・・)。 テストにはカプコンの「ファイナルファイト」をFD起動で使用します。このゲームは起動時の画面が15KHzで、普段このモニタではタイトルを見ることが出来ません。 |
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68の電源を投入すると、字は読めないが起動画面が映し出されました(ちょっとビックリ)。 そして、待つこと数十秒、画面が切り替わり、画面に「CAPCOM」の文字が! 実験はみごとに成功です。 |
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あとはコネクタカバーをはめれば作業は完了・・・と思ったのですが、なんと根本のコネクタカバーが入らない。これは最初にはめておかないとダメだったのですね! ガ〜ン。大失敗。半田付けやり直し〜。 みなさんはこんな間抜けなことをしないようにしましょう(T_T) |
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というわけで、やっとこ完成。無理矢理部品の流用をしたのであんまり美しくないです(^^;; | |
後はひたすら動作確認といいつつゲームで遊びます。 15KHz専用ゲームの「アトミックロボキッド」もこの通りちゃんと映ってます。 |
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F31Kで無理矢理映すと画面がぐちゃぐちゃでゲームにならなかった「キャメルトライ」もこの通り! みごとに動作しています。 |
今回の実験で、68の15KHzの画面モードをマルチスキャンモニタで映すことが可能になった。ただし、この方法にも以下に述べるようないくつかの欠点がある。
21pin側はSelecty21などを使用するとしても、68本体側にまで切り替え機を用意するのは非現実的である。
また、通常の作業をするために一々ケーブルを戻すのも非常に苦痛であるが、使用する68をゲーム専用と考えるならば「disp15.x」等のソフトを「autoexec.bat」に常駐させ、15KHz専用マシンとして使用することである程度は解決できる。
画面の右方向に向かってシャドウらしきもの(TVのゴーストに似ている)が出る現象である。 おそらく68のRGB信号がRGBマルチのそれよりも出力が強いために起こっていると推測されるので、何らかの回路を組めば改善される可能性はある。しかし、テストの結果、ゲームをする分には問題ないレベルと判断し、今回は保留とする。
当たり前といえば当たり前だが・・・。ただ、ゲーム機などで使用することも出来るし、色々と安い製品もあるので一つぐらい購入しても良いのではないだろうか? ただ、補足事項として、X−RGB2には15KHz特有の走査線の隙間を擬似的に発生させる「V−LINE」という機能があり、15KHzの見た目にこだわる人もある程度満足できると思われるので、一応これをお勧めする。
(2005年現在はX-RGBPlusという製品が発売になっているようです。)
この実験により、満開製作所より発売予定のアップスキャンコンバーターを購入しなくとも、通常のアップスキャンコンバーターを使用してマルチスキャンモニタに68の15KHzモードの画像を表示できることがわかった。ただし、上記のような画像の欠点を補うためには、結局満開製のコンバータを使用するしかない。ただし、予価が13万円と非常に高価であり、ある程度低予算で実現可能な今回の方法もそれなりの意義はあると思われる。 (結局発売されなかったんですねえ・・・)
また、この実験は木場さんの実験無しには成り立たなかった(というか自分は何もしていない)。この場を借りてお礼を申し上げます。
付記:お約束ですが、この記事中の改造等を行った結果については各自の責任の範囲で行ってくださいね。
(終)