Topic : 世紀の名釣行 



 20世紀を終えるにあたり、世間一般では今世紀を振り返る特集が結構組まれていたりします。
そこでBass DataBassでも世紀末を記念してこのコーナーを安易に開設!
 その世紀を振り返り最も印象に残った釣行ベスト5を選んでみました。
 と、いうことは次回更新は21世紀末になる訳です(つまり今回限りのコーナーともいえますが)。


- 第一幕 -
- 20世紀の名釣行・ベスト5 -
20世紀といっても初めて釣れたのが1997年秋なので実質3年少々の期間の釣行からのセレクションです。
釣りそのものは1996年の秋から始めたのですが、最初の1年はあきれるほど全く釣れなかった。
その間スプーンでニジマスが外道で1匹釣れただけ。つまりスプーンでバスを狙っていたという何とも無知な時代もありました。
でも友人はそのスプーンでバスを1匹ゲットしていたっけ。
 それと津久井湖で2回、ポッパーにバスがバイトしてきたこともありました。当時は無謀にも津久井湖に良く通いポッパーを投げまくっていたこともありました。
いずれのバイトも早あわせしすぎてすっぽ抜けという素人にありがちな失敗に終わりましたが、一時は初バスをゲットするのはポッパーだと思ってました。
 いずれにしても今よりかなり硬派なスタイルでしたが、レベルが全く伴っていなかったので結果として1年もボーズが続いてしまった訳ですね。
 初バスをゲットしてからは一転、常吉中心の極めて軟弱な釣りに豹変して今に至っていますが、これはあまりにも釣れなかった頃の反動ともいえます。
 そんな僕の20世紀の釣行の中からベスト5をご紹介。(釣行日に下線のあるものは詳細の釣行記へリンクしています。)
(Dec/23/2000)




* 第1位 *
釣行日 場所 釣果
Nov/01/1997 一碧湖・船 1
 僕の記憶が正しければ、この釣行のちょっと前に河口湖で初の養殖バスの放流があったんですよ。ほぼ1年ボーズの続いていた僕にとっては初バスをゲットする絶好のチャンス。ただし、これを逃すと僕には寒すぎる季節が到来してしまうので、シーズン最後のチャンスでもあり、いわば背水の陣で河口湖へ出撃。
 が、無情にもまたまたボーズ...。
 さすがにこの時は落ち込みました。もう釣り辞めようかとすら思いましたよ。餌でもない限り僕にはバスは釣れないんだと思わざるをえませんでした。いつもならボーズになっても次の釣行のことを懲りずに計画していたのですが、この時ばかりはそんな事すら考えられませんでした。

 そんな時たまたま伊豆へ遊びに行くことに。途中で一碧湖にも寄ることにしていたので、一応ロッドも持っていきました。釣りではなく釣りの真似事をしにね。本や雑誌でバスフィールドとしての一碧湖の存在は知ってはいたのですが、河口湖ですら釣れない僕にとってはあまり興味の無いフィールドでした。
 ボートを借りての釣りでしたが観光がメインなので、1時間半ほどしか借りませんでしたが、戦意喪失していた僕には十分過ぎる時間。が、なんと同行の友人(しかも僕より初心者)が早くもバスをゲット。
 これで僕の活性が急上昇、手持ちのプラグを次々と爆投し、シャッドマスターでついに記念すべき初バスをゲットすることになったんですね。

 誰でも初バスをゲットした釣行が最も印象に残っているんじゃないかと思いますが、僕の場合それにもまして釣りはもうやめようとすら思っていた時の釣果だけに特に強く印象に残っています。 文句無しで僕の20世紀最高の釣行です。

 しかし、そんな釣行に限ってデジカメ持っていくの忘れちゃいました。


* 第2位 *
釣行日 場所 釣果
Apr/27/1998 河口湖・船 1
 この釣行の1週間ほど前にも河口湖に行っていたのですが、見事にボーズ。ところが周りのボートではみんなそれなりに釣れていたんですよ。それが悔しくて悔しくて。
 いったい何が違うんだと観察してすぐ気付いたことがありました。周りの人はみんなワームで釣っているということを。当時の僕はワームは邪道と思っていたこともありプラグしか使っていませんでした。もちろんこれ以前のわずかながらの僕の釣果はすべてプラグ。河口湖でもプラグのみを爆投してあっけなく玉砕した訳ですね。しかしこの時はさすがに周囲との釣果の差に愕然とし、ワームの実力を思い知った訳です。

 そこで、続く4月27日の河口湖での釣行では、これまでの硬派なスタイルから一転、ワームのみでの釣行という極端な路線変更となりました。スピニングロッドに常吉、マス針にワームは4インチワーム(ゲーリーヤマモト...グラブではなくカーリーテールの細長いワームの方)を使用してひたすら一点シェイクという、今の僕の常吉とはずいぶん異なるスタイルで一日中粘っていました。
 ここまでやって、1匹しか釣れないところに僕の当時のレベルの低さがばれてしまうのですが、まだストラクチャーを意識した釣りができてなく、たぶんウィードも何も無い所で粘っていたんでしょうな。

 それはともかく、これがワームで、常吉での始めての1匹となったわけです。そしてこれが今日に至る僕のワームに偏った釣りの原点となる釣行になったのです。


* 第3位 *
釣行日 場所 釣果
Aug/09/1998 震生湖・岸 1
 この年から常吉中心の釣りへと豹変するのですが、使っていたワームは最初は4インチワーム(ゲーリーヤマモト)、次いで常吉ワーム・4インチ(K.Good-Planning...いわゆる村上晴彦プロデュース)と変わるものの今一つ釣果に大きな変化はありませんでした。
 そんな時、雑誌等で当時結構取り上げられていたワームの中にあったのがリーパーでした。妙な形をしているというのが第一印象でしたが、逆にそれが僕にとってはなんだか良さそうな感じがしたんですね。
 で、8月から早速リーパー常を実線投入。初戦の山中湖で1匹ゲット ! 続く津久井湖のオカッパリでも1匹ゲット !! そしていよいよ本命震生湖での挑戦となった訳です。
 震生湖はフィールドに恵まれない神奈川では、「気軽に近所でオカッパリ」と言う僕の理想とするスタイルにあれでも最も近いフィールドで、それまで何度も挑戦していたのですがことごとく敗退を続けていました。

 この日もリーパー常で釣行開始するものの、なかなか反応がありませんでした。ちょうど上流ワンドでリーパー常をキャストした時、他のバサーが「釣れますか?」と声をかけてきました。「いやー、ぜんぜん...」なんて振り返りながら話をしていると不意に右手に持ったロッドがグーっと引き込まれるような感触。まさか、と慌ててあわせると見事にフッキング。あがってきたのは30cmにちょっと届かない震生湖にしてはナイスなバス。声をかけたバサーもびっくりで一言、「いやー、いいものを見させてもらいました...。」

 こうして、山中湖、津久井湖、そして最後まで難航不落だった震生湖という全くタイプの異なるフィールドで、今より更にレベルの低い僕にも結果がでたことで、リーパー常に対する絶対の信頼が生まれたのです。これで釣れなきゃそこにはバスはいないとすら思えるほどの僕の切り札になった、その記念すべき(?)釣行なのです。

 この釣行以降、僕の釣りはリーパー常を中心としたものになっていくのですが、やはり自分の得意とする技を中心にルアー、リグの選択、組み立てができるのは、より早くその日の1匹目をゲットできるようになる基本だと思います。実際、この釣行以降の僕のボーズの確率はかなり低くなっていきました。

 ただし、僕の場合、切り札の威力がありすぎて、しばらくの間はこれが中心というよりこれだけでの釣りになってしまうという後遺症に悩まされ続ける事になってしまうのですが。


* 第4位 *
釣行日 場所 釣果
Nov/20/1999 一碧湖・船 4
 リーパー常の登場以来すっかりワームに染まってしまった僕の釣りでしたが、この一碧湖の釣行では僕の釣りの原点へと回帰した嬉しい釣行でした。それだけでなく、原点からもう少しレベルアップした次元での釣行だったかなと思っています。つまりクランクがどこをどのように泳いでいるのかをイメージだけでなく、ロッドを通して伝わってくる感触から判断し、バイトに対してすかさずあわせをいれるという、僕の憧れるスタイルに近付いた日でした。しかもクランクのみで、深さを考えながらのルアー選択で、4匹の釣果をあげることができ、数字的にも満足な釣行でした。

 一応これでも僕の釣りの原点はプラグで、結果的には初バスまで1年もかかってしまうなど苦い思い出しかないのですが、それでもいつかは戻っていきたいスタイルなんですね。
 クランクはボトムの様子を探りながらの釣りで、これは僕の大好きなスタイルなのですが、ある意味常吉のずる引きと共通する部分があると僕は思っています。
 秋の一碧湖は、そんな僕に至福な時を与えてくれる神奈川近辺では数少ないフィールドです。フィールドの大きさ、深さ、プレッシャーがちょうどよいからじゃないかな。
 僕が「聖地」と呼ぶ所以も、初バスをゲットしただけでなく、こうした僕の理想をかなえてくれそうなフィールドだからなんですね。

 ただ、この釣行の翌シーズンである2000年は再びワーム中心の釣りへ。原点へ回帰した時間はほんの僅かだったようです。


* 第5位 *
釣行日 場所 釣果
May/27/2000 山中湖・船 1
 切り札のリーパー常も、通用しない場面というのが当然の事ながらあります。その一つがウィードの密集地帯。ウィードと言えばハングオフが定番になりますが、常吉の場合はワームの後ろにシンカーがあるので、ウィードが切れてもワームは完全にはフリーにならず、動きが今一つだからじゃないかと思っています。それにリーパー自体がハングオフにはあまり向いていないような気もします。

 この日の釣行は、ウィードエリアでリーパー常に変わる新たな必殺技、Sculpinのジグヘッドが誕生した記念すべき日でした。
 ただ、どちらかというとまだエレキの操船の方に集中力が偏っていたり、フッキングした後ランディングにいたるまでのロッドワークが未熟で5回もばらすなど、その時は悔しい思いの方が強かったのが正直なところです。

 しかし、これ以降の山中湖での釣行ではこのSculpinのジグヘッドが大活躍、山中湖での釣果を大幅にあげると同時にジグヘッドをマスターすることができ、今やウィードエリアならリーパー常以上に信頼のおける切り札になった、その原点となる釣行でした。



こうしてみると、バスフィッシングでレベルアップする節目の釣行がいまだに印象に残っているんですね。
特に、何も釣れずに煮詰まって、半分ヤケクソでそれまでとは違った行動にでたとき新たな技が誕生してることが
多いような気がします。
 20世紀はワームに染まったバスフィッシングになってしまいましたが、苦労の末それなりに釣れる今に至った
その通過点と言う意味ではよかったかなと思います。

さて、そんな僕の21世紀の釣行はどんなものになるんでしょうね。
まあ、その様子はまた「Report」で逐一紹介していきましょう。



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