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コムギ穀粒の断面
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北海道のコムギ畑 (2003年6月 美瑛町 正面奥には芦別岳1726m)

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原料コムギ

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大部分は輸入品です。
国内シェアー概念図

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No. 銘 柄
(略 称)
産 地 穀粒硬さ * 表面色
1 国内産普通コムギ
(内麦,Dom)
日 本 中間質 赤色
2ウエスタン・ホワイト
(W W)
アメリカ合衆国軟質 白色
3ハード・ウインター
(H W)
アメリカ合衆国硬質 赤色
4ダーク・ノーザン・スプリング
(D N S)
アメリカ合衆国硬質 赤色
5ワン・シー・ダブリュー
(1 C W)
カ ナ ダ硬質 赤色
6ラム
(Durum,WAD)
カ ナ ダ硬質 アンバー
7プライム・ハード
(P H)
オーストラリア硬質 白色
8 エー・エス・ダブリュー
(A S W)
オーストラリア 中間質 白色

コムギ穀粒の横断面
                     断面の顕微鏡写真
(色素で染色してある)
@ 表 皮: 繊維質が多い。製粉で砕けにくい。
A 糊粉層:四角い細胞が並んでいる。
注)1
Bグルテンになるたん白質。青色に染色されている。
C でん粉。 白色(染色されていない)。.


@とAは主に”ふすま”(飼料用)になる部分
B C が存在する胚乳部が主にコムギ粉になる部分注)2


注)1 細胞の中には”糊粉”と云う小粒子が詰まっている。無機質とたん白質(グルテンにならないたん白)が多い。細胞壁は脆く、製粉時に砕けやすい。

注)2 コムギ粉を生産する際、@Aの部分と、BCが存在する胚乳部を完全に純粋分離することは困難。

*「穀粒硬さ」について

コムギの穀粒を切断すると、"軟質"では断面が粉っぽく光沢がないが(写真左のWWウエスタン・ホワイト)、
"硬質"では鉱物のような光沢と透明感がある(写真右の1CWワン・シー・ダブリュー)。

前者は粉状質(starchy)、後者は硝子質(glassy)と表現される。
完全な硝子質粒ではなく、或程度粉状質部分を含むものもある。(半硝子粒)

硬質と軟質の差は、ムギつぶを噛むと実感できる。数値化するには、穀粒硬度計で破壊抵抗を測定する。
たん白が少なく、でん粉が多いものには軟質が多い。
反対に、たん白が多く、でん粉が少ないものは概して硬質である。

製粉時には製粉に適した状態になるよう調節される(テンパリング、コンデイショニング)。


コ ム ギ 粉

≪大雑把な分類≫
(1)成分など品質面からの分類

分類 グルテン *
-
でん粉 ** 粒子サイズ
(粗さ・細かさ)
代表的な用途
伸展性
弾性
強力粉多い 少ない 粗い 食パン
準強力粉 やや多い やや大 やや少やや粗い 菓子パン 中華めん
中力粉 中間的 多め 中間的 うどん
薄力粉少ない 多い 細かい ケーキ

(2)コマーシャル面からの分類

ユーザー
包 装銘柄数流通量摘 要
業務用 大 袋 又は
バルク(バラ積み)
多い多いパン、めん、菓子等の二次加工業者向けで、上表にあげた粉の全てを含む。
食用以外に、少量だが糊料などにも使用される。
家庭用小 袋少ない少ない スーパーなど小売店で購入し家庭で使用。ケーキや天ぷら用など多目的に
適応する薄力系が主体。ほかに少ないが、強力粉、中力粉もある。

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